本日、令和4年度当初予算編成に関する会派要望書を中村知事に提出いたしました。
今後、各会派から提出された要望を踏まえ、知事査定等により最終的に当初予算案として調製され、2月定例会に上程されることになります。
私どもに頂いた皆様のお声を反映した全124項目。
かなり長文となりますが、ご関心のある分野だけでもご覧頂きましてご意見等お寄せ頂ければ幸いに存じます。
【新型コロナウイルス感染症対策】
〇自宅・宿泊療養施設療養者に対する薬剤配送に加え、往診・オンライン診療・訪問看護の活用など医療提供体制のさらなる拡充に努めること。(保健福祉部)
〇保健所の機能強化を図るため、感染症対応ができる専門家の人材育成やデジタル化による業務の負担軽減等に取り組むこと。(保健福祉部)
〇新型コロナに関する後遺症の実態把握に努め、地域で相談できる体制整備を図ること。(保健福祉部)
〇生活福祉資金や緊急小口資金、総合支援資金、生活困窮者自立支援金等、コロナ禍の生活支援として受け取った貸付金が多額となり、返済に不安を感じている方は少なくない。国の動向を注視しながら、できるだけ柔軟な対応を行ってほしい。(保健福祉部)
〇文化芸術・スポーツイベント等について、開催や収容人数などが厳格に制限される場合、可能な限り県として支援を講じること。(スポーツ・文化部)
〇県税の納付猶予制度のさらなる期間延長について検討すること。(総務部)
〇コロナワクチンの3回目の接種について、明確な見通しが立ってない状況に不安の声を聞く。もちろん、国の対応によるところ大であるが、接種希望者が迅速に受けられるよう万全の態勢で臨むこと。併せてモデルナとの混合接種の安全性をしっかり広報すること。(保健福祉部)
〇オミクロン株の感染者に話を聞くと、普通の健康状態であれば、発熱の場合でも1日~2日で熱は治まる様子。ただ、咳が1週間越えて続くこともあるようなので、後遺症のことも含めケアできる体制を感染のピークを過ぎてからでも整えておくこと。
【総務・企画】
1)県税の納付猶予制度のさらなる期間延長について検討すること。
2)衆議院選挙区の区割りについて、都市部に偏ることなく、地方の声を踏まえた改定となるよう、国会議員や全国知事会等を通じ粘り強く働きかけること。
3)デジタルを徹底活用したBPR(業務改革)を推進し、行政サービスの質の向上と業務効率化を進め、業務手続の見直しやシステム・業務の標準化などに取り組み、経費節減と県民の利便性向上を推進すること。
4)行政のデジタル化にあたっては、災害時においても停電等を考慮した代替電源の確保やデータのバックアップ体制整備に万全を期すこと。
5)昨年12月、道路と線路の両方を走れる「デュアル・モード・ビークル(DMV)」が徳島県海陽町と高知県室戸市を結んで運航を開始した。観光振興や次世代の公共交通を考える上で貴重な先行事例であり、本県への導入について調査研究を進めること。
6)巧妙・悪質化するサイバー攻撃に対し、行政ネットワーク防御設備の最新機器への置換や市町セキュリティシステムの再構築、職員のリテラシー向上など、情報セキュリティの確保と強化に不断に取り組むこと。
7)昨年末、県有施設299棟の外壁打診調査未実施が指摘された。チェック機能の見直しと再発防止に努め、速やかに未実施施設の外壁打診調査を実施されたい。
8)「手のひら県庁」実現のカギを握る「マイナンバーカード」のポイント還元第2弾が1月からスタートした。今夏に予定される健康保険証利用と口座登録による還元第3弾も含め、「マイナンバーカード」の普及が円滑に進むよう、市町と連携し取り組むこと。
9)県有施設の空調や照明等の設備に対し、ICT技術を最大限に取り込みながら「非接触化」を積極的に進めること。
10)土地利用図やハザードマップなど行政が保有する複数の地図情報を重ね合わせた地理情報システム(GIS)を活用し、行政データのオープン化を進め、防災や社会経済活動への貢献およびDXの一層の推進を図られたい。
11)本年10月に開催されるサイクリングしまなみについては、ウィズコロナを前提とし、安心安全な大会として開催できるよう、今治市、広島県としっかり連携しながら準備を進められたい。
12)超スマート社会の実現に向け「働き方改革」を断行するとともに、先駆的なデジタル技術の導入で行政運営をスマートに、県市町連携で行政サービスがより身近で便利になるよう「デジタルシフト」を加速・深化させること。
13)国は昨年、2035年までに電気自動車100%の実現を打ち出した。本県も本庁・地方局・諸局を含め、公用車の100%電動化を計画的に、できるだけ早期に実現されたい。
14)コロナ禍で高まった地方への移住機運をチャンスと捉え、市町と連携し、テレワークやワーケーションなど多様な働き方を前提とする仕事や生活面での受け入れ環境整備を加速させること。
15)移住支援に関しては、空き家対策など住宅政策の観点から、県空き家対策ネットワーク(38団体)とも連携し、デジタルマーケティングを駆使しながら、移住者住宅改修支援事業などの情報発信も含め積極的に取り組むこと。(土木部と連携)
16)四国新幹線の整備計画格上げをめざし、JRや財界、他県とも連携しながら積極的に機運醸成を図ること。
17)離島住民に必要不可欠な交通インフラとして、また大規模災害発生時における車両・鉄道輸送の代替手段としての役割に鑑み、国と連携し、フェリー航路の維持確保に向け積極的な支援を行なうこと。
18)高齢化の進展で免許返納のさらなる増加が見込まれるが、移動や交通手段の確保が進むよう自治体と連携を図り、オンデマンド交通、貨客混載、カーシェア、超小型モビリティなど地域の実情に応じた公共交通ネットワークを構築すること。
19)遮断機も警報機もない危険な踏切(県内68か所)について、費用負担の大きさや地域事情によりなかなか改良が進まない状況がある。国や自治体と連携し、協議会や補助制度等を活用あるいは新設し、踏切の安全確保に向けて取り組むこと。
20)2年後の紙購入量50%削減に向け「ペーパレスプロジェクト」を促進し、業務効率化、書類の保存スペース及びコストの削減を図ること。
【スポーツ・文化】
1)昨年度、小学5年と中学2年全員が対象の全国体力テストで、本県は男女とも前年よりレベルを下げ、体力低下が顕著であった。コロナ禍ではあるが、市町教育委員会と連携し、体力向上に取り組むこと。
2)県庁本館が国の登録有形文化財に登録されたが、貴重な歴史文化コンテンツとしての魅力を国内外に発信するとともに、将来的に国の重要文化財に指定されるよう取り組みを進めること。
3)コロナ禍で大きな影響を受けている文化芸術関係者が持続して活動できるよう、支援の拡充を図ること。
4)高齢者のフレイル予防に役立つことから、家庭用ゲーム機器やモバイル端末を使う「eスポーツ」を活用した高齢者向け講座など、健康長寿に向けた新たな取り組みを検討されたい。
5)東京パラリンピックのレガシーを活かし、気軽に参加できるパラスポーツの体験機会の提供や障がい者スポーツの審判員の育成等に取り組み、障がい者スポーツのさらなる振興進展に努めること。
【県民生活・環境・防災】
1) 本年1月、伊方原発3号機が約2年1か月ぶりに運転を再開した。過去の連続トラブルや保安規定違反等の再発防止に万全を期し、県民の信頼回復に向けて事業者に対する厳正な指導監督に取り組むこと。
2) 近年の自然災害の激甚・頻発化に伴い消防団の重要性が増す中、県下において団員確保が深刻な状況となっている。市町や県消防協会等と連携し、機能別消防団や女性の加入促進など、多様な担い手の確保に向けて積極的に取り組むこと。
3)障がい者向けの水害ハザードマップの作成が多くの自治体で進んでいないとの指摘がある。主な課題として「作成方法」と「財政支援」が挙げられているが、県としてしっかりとサポートを行い、障がい者目線に立った地域防災力の強化に努められたい。
4)還付金詐欺など悪質業者とのトラブルが絶えない中、困ったときの相談窓口として「消費者ホットライン188」があるが未だ認知度が低い状況にある。とりわけ高齢者、若者など被害の傾向が高い方々に対する啓発に積極的に取り組むこと。
5)女性・高齢者等の活躍を後押しするため、社会人などが学び直しできるリカレント教育やシニア向けの企業説明会等の機会を充実し、誰もが希望に応じて必要な能力・スキルを身につけられるよう、又、今後増大する65歳以上の高齢者の就業機会拡大につながる環境を整備すること。
6)フロン排出抑制法に基づき、上流から下流までの総合的なフロン排出抑制対策を進め、業務用冷凍空調機器の冷媒フロン類の廃棄時回収率の向上と、機器使用時の漏えいを防ぐIoT等のデジタル技術の活用を進め、脱フロン・省エネ型自然冷媒機器の導入加速化を推進すること。
7)乾式貯蔵施設での使用済燃料の保管はあくまでも一時的なものであり、再処理工場の稼働状況を踏まえ計画的に搬出するとともに、事業者に対し、使用済み燃料の保管状況や計画等について定期的に報告するよう求めること。
8)廃炉措置に関しては約40年にわたる長期的作業であり、人材を継続的に育成・確保していく必要がある。業界他社等との連携を強化するなど、事業者に対し教育訓練の充実強化を求めること。
9)災害情報システムや防災通信システム等において、5GやAIなどデジタル技術を活用しながら防災減災対策の進化を図り、頻発する激甚災害への備えを強化すること。
10)避難行動要支援者について、市町ごとの個別避難計画の策定が加速するよう、又、市町を超えた広域避難についても対策が進むよう、県として積極的に取り組むこと。
11)個人向け、町内会向けにマイタイムラインをホームページ上で配布し、市民に活用と協議を推奨している松山市の取り組みを全市町に広げ、地域防災力向上の後押しを図られたい。
12)県食品ロス削減推進計画に掲げるフードドライブ、フードバンク、3010運動等の施策を自治体・関係機関との連携で着実に推進し、2025年度までに2020年度比10%の食品ロス削減を達成すること。
13)2050年のカーボンニュートラル、さらには水素社会の実現に向けて、燃料電池等の製造販売を手掛ける県内有力企業や水素関連事業の振興に対し、県としてバックアップの充実を図られたい。(経済労働部と連携)
14)全国には優れた災害NPOが多くあるが、住宅被害時のブルーシート張りに特化した職人集団などもある。いざという時のために、専門集団の地元支部の育成等にも協力願いたい。
15)海の環境を守る為、生分解プラスチック等、植物由来などの新素材の積極導入を図ること。
【保健・福祉】
1)視聴覚をはじめとした障がい者の方が情報アクセスの機会を確保するため、必要な対策を講じること。また、外国人の方が適切な情報に到達できるよう、多言語対応を促進するなど、誰もが安心して暮らせる社会の実現に取り組むこと。
2)本年4月開所予定の県立衛生環境研究所について、新型コロナをはじめとする感染症や公衆衛生、環境保全、災害対応等に対する科学的拠点として、安全でスムーズな機能移管が進むよう万全を期すこと。
3)放課後デイサービス事業の支援について、県や自治体間で各種サービスの認定基準や評価判定についてばらつきが大きいことが指摘されている。国による児童福祉法改正の動向も踏まえ、事業者と連携を密にし、適切かつ公平な対応を図ること。
4)昨年の厚労省による「健康寿命」に関する調査によると、本県は男性が71.50歳でワースト2位、女性が74.58歳でワースト4位であった。延伸を阻害する要因を把握するとともに、ビッグデータ活用等による疾病予防や健康づくりをより一層推進すること。
5)児童養護施設等退所後に子どもや若者が安心して社会で活躍できるよう、相談支援の強化や居場所の確保、仕事や住まいなどにおける身元保証人確保等、総合的な支援に努めること。
6)SNSを活用した自殺防止など24時間相談体制をより充実するとともに、ひきこもり等さまざまな生きづらさを抱えている方々が安心して過ごせる居場所が地域に増えるよう取り組むこと。
7)ひきこもり当事者が安心して過ごせる居場所を確保するとともに、当事者やその家族を支え、オンライン活用も含めた多様な社会参加を後押しする取り組みを強化すること。
8)ひきこもり当事者やその家族の孤立を解消するため、生活困窮者自立支援制度を支援の入り口とし、あらゆる支援機関が一体となって、早期かつ適切に医療・福祉・教育・就労など必要な支援につなぐ体制整備を図ること。
9)脳卒中など循環器病を発症した疑いがある場合の搬送及び医療機関による受け入れの迅速化を図り、脳卒中発症後4~5時間以内に専門病院でt-PA療法を受けることを含め、良質で適切なリハビリを含む医療提供体制を整備すること。
10)がん対策の強化に向け、がん検診受診率50%以上の早期達成をめざし、リスクの高い人に介入する「リスク検診」の導入を一層強化すること。
11)低出生体重児等の保護者を支援するために、当事者団体や小児科医師等と連携し、未熟児の成長や発達状況等が掲載できるリトルベビーハンドブック(母子手帳のサポートブック)を作成し、自治体への普及を図ること。
12)愛顔の子育て応援事業が好評を博しつつ、5年が経過。この間の第2子以降の出生数の変化等を踏まえた上で、本県の出生数自体の下げ止めを図るため、事業対象の第1子への拡大について検討すること。
13)保護を必要とする子どもたちを取り巻く児童養護施設、自立援助ホーム、ファミリーホーム等の運営状況は総じて不安定な環境にある。現場ニーズにしっかりと耳を傾けながら、安定的な運営が可能となるよう支援の拡充強化に努めること。
14)高齢化の進展に伴い救急需要が増加する中、真に必要な方に救急車を回すため、消防庁では#7119(救急安心センター事業)を推進し、軽症者割合の減少や不急の出動抑制に成果を挙げていると聞く。本県でもぜひ、本事業の導入を検討されたい。
15)将来子どもを持つ可能性を残すために精子や卵子を凍結保存して不妊に対処する「妊孕性温存治療」を行うAYA世代の患者にとって、その費用は高額で出産をあきらめる人も多い。若者が希望を失わないよう県としての助成・支援制度を創設されたい。
16)ひとり親家庭を中心に、ヤングケアラーが新たな社会問題となっている。子どもが困っている状況を最も発見しやすいのは学校現場であり、兄弟、精神障がいの母、依存症の父のケアを行う割合が高いと言われる中、本県においても実態把握に努め、必要な支援策を講じること。(県教育委員会と連携)
17)県内の公衆浴場は年々減少を続け、存続が危惧される状況となっている。2005年度以降、県の助成措置がなくなったが、このままだとボイラーが壊れた時点で廃業せざるを得ない状況であり、銭湯文化の継承の観点からも補助金、優遇税制など新たな支援策を導入されたい。
18)障がいのある方がそれぞれの障がいの特性に応じた手段により情報を取得したり、コミュニケーションしやすい環境づくりを進めるため、「情報・コミュニケーション条例」の制定を図ること。
19)全国に約200万人ともいわれる線維筋痛症患者が、国の難病対策の進展を一日千秋の思いで待たれている中、県としても実態の把握と共に相談窓口の設置など患者に寄り添った支援体制の整備を進められたい。
20)本県動物殺処分の約7割を占める猫について、不妊手術助成や地域猫対策など県獣医師会や自治体への支援及び対策の拡充を図ること。
21)児童相談所の職員増強を図られたい。とくに里親になりたいと希望される声もあるが、成立するまでなかなか行かないとの声もある。きめ細かな対応が望まれる。児童虐待対策としても里親制度の充実は必要不可欠である。
22)地域の住宅セーフティネットの体制を強化するため、住宅部門と福祉部門の連携の拡充強化を図ること。(土木部と連携)
【経済・労働】
1)長引くコロナ禍の中、旅先で仕事と休暇を両立させるワーケーションに注目が集まる。関係人口の創出は地域の活性化に繋がるため、県として、えひめ移住ネット等の各種機関・ネットワークをフル活用し、県外企業の需要の取り込みに向け推進を図ること。
2)昨年設立された「愛媛フードイノベーション・コンソーシアム」を産官学で推進し、県内の食品関連産業の発展と農漁業の活性化に繋げ、「フードテック先進県えひめ」の実現に向けて取り組むこと。
3)愛媛労働局が発表した昨年の県内企業の障害者雇用率は2.29%で法定を下回った。コロナ禍での求人減少の影響もあるが、課題となる小規模企業の達成率向上に向け、各種助成金や支援制度の周知に努められたい。
4)再生可能エネルギーの地産地消に向けてカギとなるのが蓄電池と言われている。全国ではCNF(セルロスナノファイバー)によるバッテリーの開発が進んでいるが、本県もCNF先進県として遅れを取ることなく、新産業の創出に向け全力を挙げられたい。
5)若者の起業精神を育むための教育を行う企業や大学に対する補助を行い、起業家教育の推進を図ること。
6)県内中小企業等にAIやIoTなどデジタル技術の導入が進むよう、専門人材の育成も含め環境整備が進むよう支援を拡充すること。
7)本県では外国人労働者に占める割合が67.7%と全国で2番目に高く、特に製造業の盛んな東予地域では必要不可欠な人材群に位置づけられている。外国人材が今後も適正、スムーズに受け入れられるよう、労働環境の改善も含め、国と連携し、支援体制の拡充に取り組むこと。
8)2050年のカーボンニュートラル、さらには水素社会の実現に向けて、燃料電池等の製造販売を手掛ける県内有力企業や水素関連事業の振興に対し、県としてバックアップの充実を図られたい。(県民環境部と連携)
9)国際市況の高騰により、生活必需品の値上げが相次ぐ状況にある。物価動向を注視しながら、企業への融資制度など機動的に対応すること。
【農林水産】
1)浮き皮がなく食味も貯蔵性も良好な新品種「川田温州」開発に向けた取り組みが県八幡浜支局を中心に進められているが、生産者から確かな手ごたえが聞かれる。高糖度の新たなブランドとして、さらなる開発支援、産地と市場の開拓支援に取り組むこと。
2)2021年の国の農林水産物・食品の輸出額が年間で初めて1兆円を突破した。本県にとって追い風であり、本年発効する包括的経済連携RCEPと併せ、米中韓や東南アジアを中心とした輸出先や新たな販路の開拓に積極的に取り組むこと。
3)昨年末、西条市の養鶏場で発生した県内初となる鳥インフルエンザへの対応で、正月返上で対応頂いたすべての関係者に心から敬意を表したい。風評被害が生じることのないよう、又、産地および養鶏業者の支援に万全を期すこと。
4)野生鳥獣による被害防止のため、ベテランハンターによる若手育成や多様な人材活用による新たな技術を導入した捕獲強化を図ること。
5)豚熱等の家畜伝染病の発生を防止するため、畜産農場の防疫措置の強化や野生イノシシやネズミ等の侵入対策など飼養衛生管理を徹底し、重要病害虫等による侵入・まん延防止に努めること。
6)「防災重点農業用ため池」の決壊による水害の発生を防ぐため、防災工事等の取り組みを集中的かつ計画的に推進するとともに、決壊の恐れのあるため池の管理・監視体制を強化するため、ドローン等のICT を含む先進技術の導入を図ること。
7)太陽光発電事業者と農家・地域住民との間で、営農上や防災面、景観、光害、獣害促進など様々なトラブルが生じていると聞く。市町と連携し、農地転用の適切な審査や設置後の管理など悪質事例等が発生しないよう注視すること。
8)林業においては現在、森林の地形や資源量を航空レーザ計測によりデジタル化するなど情報の高度化・共有化に取り組んでいるが、デジタル先端技術の積極的な導入・活用と更なる市町連携で、県産財の増産及び林業の成長産業化を推進すること。
9)「ウッドショック」が木材・住宅市場に深刻な影響を及ぼす中、CLTの利用促進など県産材活用拡大の好機と捉え、林業躍進プロジェクト【第2期】の各施策の推進に全力を尽くすこと。
10)3年連続となるアコヤ貝大量死の原因究明と対策に引き続き全力を挙げるとともに、養殖業者に対する支援強化に万全を期すこと。
11)県水産研究センターは建設から約40年経過し、老朽化が激しい。アコヤ貝大量死への対応やデジタル技術を活用した環境資源の管理技術、新たな養殖技術の開発など課題が山積する中、本県基幹産業の拠点として新センターの整備に取り組むこと。
12)燃料油の高騰により、一次産業のコストが騰がっていると聞く。臨機応変な対応を願いたい。
【土木・建設】
1)地域の住宅セーフティネットの体制を強化するため、住宅部門と福祉部門の連携の拡充強化を図ること。(保健福祉部と連携)
2)介護度が軽い、もしくは不要な高齢者の方々に対する民間施設にサービス付高齢者住宅があるが、高額なため年金生活者では手が出ない。県営住宅の空き室・空き棟の活用や高齢者集住型団地の可能性など、「年金生活者が安心して暮らせる公営住宅、又はサービス」の実現に取り組んで頂きたい。
3)空き家対策を加速化させるため、自治体と連携し、空き家に関する多様な相談にワンストップで対応できる相談窓口等の整備を進め、空き家を利活用した古民家や滞在型施設の支援など、新しい生活スタイルに向けた取り組みの推進を図ること。
4)バリアフリーのまちづくりを推進するため、市町と連携し、歩道の拡幅や段差の解消、音響式信号機の設置、無電柱化、視覚障害者誘導用ブロックの整備等による歩行空間のバリアフリー化、ICTを活用した歩行者移動支援サービス等の普及に努めること。
5)本年3月完成予定の岩城橋について、開通後、負の影響を受ける汽船会社に対しては支援策を講じること。
6)建設業の就業者数の減少が続き、高齢化の進展が著しい。経営上の課題に関する県内企業調査でも「若年労働者の確保・育成」が最多となっており、県として「魅力あふれる建設産業づくりアクションプログラム」を強力に推進し、学生はじめ女性や外国人材も含め、担い手確保と育成に全力を挙げること。
7)松山外環状道路の空港線の内、2024年春完成予定の余戸南IC~東垣生IC区間については側道も含め、安全かつ円滑に工事が進むよう万全を期すこと。(県警察本部と連携)
8)県営住宅入居の際の連帯保証人について、身寄りのない低所得の高齢者が入居を断念することのないよう保証人不要の実現をめざし取り組むこと。
9)空き家対策が進まない要因の1つに所有者不明土地問題がある。相続人調査において行政書士等を積極的に活用するなど、今後さらなる拡大が予想される空き家の発生を未然に回避する対策の強化に努められたい。
10)新居浜の災害対策として、国領川の河床掘削を進めること。
11)しまなみ海道の通行料金について自転車・原付・125CC以下の二輪車は500円と設定されている中、自転車は期間限定で無料となっている。観光誘客、生活利便性の両面から原付・125CC以下の二輪車についても無料化を働きかけること。
12)国の流域治水プロジェクトを加速させ、気候変動の影響を踏まえながら本県河川整備基本方針・計画の見直しを図り、激甚化する洪水や内水による被害の回避に向け、“気候変動適応型水害対策”の位置づけで抜本的な治水対策の推進に取り組むこと。
13)災害復旧における水道事業者の果たす役割は大きく、少子化が進む中で将来にわたる人材確保は喫緊の課題である。水道事業者の経営革新や技術者の資格取得支援、さらには教育委員会と連携し実業高校における設備コースを新設するなど、水道事業の人材確保に向けて重層的な体制で戦略的に取り組むこと。(県教育委員会と連携)
【公営企業】
1)老朽化が著しい県立今治病院の建て替えについては、第2次県立病院中期経営戦略に基づき、令和7年度までに診療機能を維持するために妥当な施設整備の方法について検討し、具体的な結論を得ること。
2)昨年度、県立中央病院に開設された院内保育所について、他の県立病院への横展開とさらなる働きやすい環境の整備に向けて引き続き取り組まれたい。
【教育】
1)不登校や病気療養などの事情を抱えて学校に通えない子どもたちが、希望すれば学べるようオンライン教育のさらなる推進を図るとともに、感染症や災害時など非常時にもタブレット等を活用したオンライン授業を実施できるよう体制を拡充すること。
2)本年4月、民法の改正により成人年齢が18歳になることから、若年者が法的トラブルに巻き込まれないよう、学校教育をはじめとした消費者教育を一層充実させ、若者の消費者被害の防止や自立支援を推進すること。
3)学校における防災知識や地域の災害リスクの学習、実践的な避難訓練やワークショップ、学校と地域防災コミュニティの連携・協働など、具体的で役に立つ新たな防災教育の推進を図ること。
4)GIGAスクールサポーターやICT支援員等を配置するなど、教育現場のICT化を推進し、誰ひとり取り残さない教育環境の整備で、デジタル教育先進県愛媛をめざし取り組むこと。
5)管工事を学べる実業高校が県内にはなく、志望する生徒は県外への進学を余儀なくされている。現役技術者の高齢化と若者の入職の減少により業界の将来見通しが極めて不透明な中、担い手の確保育成は喫緊の課題である。生徒・家族の負担軽減のためにも、少人数のコースからでも“業界への入り口”となる設備科(定員35-40名程度)、もしくは設備コース(定員10名程度)を設置されたい。(土木部と連携)
6)2015年度から社会保険労務士の高校への出前授業が行われているが、実施した学校から高い評価を得ていると聞く。18歳選挙権が導入されシチズンシップ教育への関心と機運が高まる中、今後さらなる実施校の増加に向けて取り組むこと。
7)本県児童生徒数はピーク時に比べ1/3以下に、学校数も1/2以下となり、今後も減少が続く中、圏域を含めた広域調整を担う県として、オンライン教育などDXの進展も踏まえながら、今後の学校教育のあり方など中長期にわたるビジョンを構想すること。
8)ひとり親家庭を中心に、ヤングケアラーが新たな社会問題となっている。子どもが困っている状況を最も発見しやすいのは学校現場であり、兄弟、精神障がいの母、依存症の父のケアを行う割合が高いと言われる中、本県においても実態把握に努め、必要な支援策を講じること。(保健福祉部と連携)
9)教育へのICT活用が広がる中、SNSを介したいじめや差別などトラブルが多様化する中、学校現場においてより一層の情報モラル教育を推進すること。
10)コロナ禍において特別支援学校の通学バスが増便され、保護者から安堵の声を聞く。コロナ収束後も、子どもたちの適正や保護者のニーズを精査し、通学バスの便数を適切に確保すべく取り組むこと。
11)夜間中学の設置について。国は都道府県ごとに最低1校の設置をしたいとしており、本県の一刻も早い設置を望む。
【警察】
1)ひし形マークの啓発や歩取プロジェクトの推進により、横断歩道での停止率が大きく向上した。取り組みに敬意を表するとともに、歩行者死亡事故ゼロを目指し、さらなる交通安全の強化に向け不断に取り組むこと。
2)視覚障がい者等の安全な歩行を支援する新しいシステム「高度化PICS」については、松山盲学校や視覚障がい者団体等の意見も踏まえた整備推進を図るとともに、様々な先端技術の動向も注視し、より安全な歩行支援の拡充に努められたい。
3)高齢ドライバー対策として、サポカー限定の運転免許が本年5月から導入される。車を日常的に使用し免許の返納をためらう高齢者は多く、そうした方々に、新たな運転免許制度の趣旨やサポカー補助金等の支援策について、しっかりと周知すること。
4)鉄道車両内での襲撃事件が近年相次いでいる。本県においても鉄道のみならず、バス・航路など公共交通事業者と連携し安全対策を協議するなど、県民の命を守る取り組みに万全を期すこと。
5)本県警察官の1人当たりの負担世帯数は全国で4番目に多く、治安レベルの維持及びテロ対策やサイバー犯罪など高度な最新課題に対応するためにも、警察官の増員を図ること。
6)松山外環状道路の空港線の内、2024年春完成予定の余戸南IC~東垣生IC区間については側道も含め、安全かつ円滑に工事が進むよう万全を期すこと。(土木部と連携)
7)新居浜警察署、久万高原署の建て替えを図ること。
8)主要交差点において停電対応可能な信号機の設置を早急に図ること。
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 17:07