「(略)ご案内の通り、全国的に新型コロナの新たな変異株「オミクロン株」の急拡大が続いています。
本県におきましても一昨日、1/15に確認された新型コロナ陽性者は213人で、多くの医療機関が午前のみの診療にも関わらず過去最多の220人に迫る陽性確認となり、その内、新規が112人と全く減少に転じる兆しは見えません。
年明け以降、会食や友人同士の交流、スポーツ活動や職場・学校活動など様々な場面で広がり、さらに家庭内で連鎖しながら拡大を続けているのが現状ですが、今週は状況がさらに深刻化する可能性がございます。
今のところ、入院患者は増加傾向にありませんが、保健所によっては業務がひっ迫し、オミクロン株の特性を踏まえた対応が必要であることから、県は保健所業務の更なる重点化に踏み込むこととしています。
そうした中、急がれるのが3回目のワクチンの接種でありますが、このことにつき先週、中村知事から説明がありました。
まず、オミクロン株に対するワクチンの効果ですが、ワクチンを2回接種した後でも、一定期間が経過すると発症予防効果は著しく低下いたします。
イギリスの報告では、5カ月ほど経つと効果は10%程度に低下するという報告がなされています。
ただし、重症化予防効果は一定程度維持されているというのが特質であります。
県内の状況では、2回以上接種された方は86.3%、1月以降、確認された陽性者の方の内、2回接種されていた方が65%ということで、やはり未接種の方が感染率が高いということが明らかとなっています。
そして陽性となったこの未接種者は、20代の学生や会社員に多くなっています。
これらを見て考えられることは、現時点でもワクチンに一定の感染予防効果が期待できるものの、時間がたつとともに効果が薄れてきているので、2回目接種者も十分に気をつける必要があるという、いわゆるブレークスルー感染ということでございます。
ただ、現時点で重症者が確認されていないことから、先ほどのイギリスの報告の通り、ワクチンの重症化予防効果はある程度あるのではないかと推測されます。
次に、ワクチンの3回目接種に関する動きであります。
製薬メーカーなどの初期の臨床結果では、ワクチンの3回目接種はオミクロン株にも有効であるとされており、国でも前倒しを期待する議論があります。
昨年12月から、医療従事者の3回目接種が優先して行われており、1/11時点で、コロナの入院患者を受け入れる27カ所の重点医療機関の医療従事者9,617人が3回目接種を終えられています。
対象人数は約1万6千人ですから、接種割合は60%程度で、今月中には終えられる見込みとのことであります。
次に高齢者への3回目接種への動きです。
こちらの方は市町の事務となり、実施時期等に差がありますが、まずは高齢者施設入所者、施設スタッフに対する接種が、順次実施されています。
そして、一般の高齢者への3回目接種であります。
現在、急ピッチで準備が進められており、伊予市や東温市、砥部町、松前町(宇和島市・大洲市・四国中央市・伊方町・松野町・今治市・西条市・新居浜市・内子町・鬼北町・西予市)など15の市町は1月中に、そして松山市・久万高原町・八幡浜市・上島町・愛南町の5市町は2/1から、接種が開始されることとなります。
対象の皆様におかれましては、順次ご案内が届きますので、重症化リスクを避けるとともに、12歳未満の子どもを守るためにも、できるだけ速やかに接種を受けていただけたらと思います。
なお、ファイザーとモデルナの交互接種は、既に本県でも医療従事者に対し実施されており、専門家や国からも問題はないと発表されておりますので、積極的に接種いただけますよう宜しくお願い申し上げます。
以上、今朝はオミクロン株の急拡大が続く本県の状況と、3回目のワクチン接種の見通しについてご報告させて頂きました。感染回避に向けて警戒を緩めることなく、ご安全にお過ごしください。今週もどうぞよろしくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 10:28