「(略)先週、臨時国会が開幕し、論戦がスタートいたしました。今朝はその中から、わが党・山口代表の参院代表質問の一部についてご報告したいと思います。(要旨はコチラをご参照ください)
まず、デジタル社会の実現について大要次のように取り上げました。
「コロナ禍においてキャッシュレス決済の普及が進んだ。
非接触かつ短時間で決済できるなど、消費者の利便性向上だけでなく店舗の業務効率化やデータのマーケティング活用などのメリットもある。
来年実施される「マイナポイント第2弾」を一人でも多くの国民が使うためには官民のキャッシュレス決済の広がりがカギになるが、高齢者やデジタルに不慣れな人など、誰一人取り残されないような活用支援とともに、行政窓口や商店街、飲食店などあらゆる場所でキャッシュレス決済を導入するための強力な後押しも必要だ。
政府は手続きの自動化やワンストップ化、データ活用で一人一人に合ったサービスの選択などが可能なデジタル社会をめざすとしているが、全ての国民や事業者が安心してその利便性を享受できるデジタル社会の実現にどう取り組むのか。」と質しました。
岸田総理からは「キャッシュレス決済はデジタル社会に欠かせないもので、手数料の可視化により事業者間の競争を促すなど、さらなる普及を進める。」との答弁がありました。
次に、子育て世帯への支援についてであります。
「公明党は、子どもの幸せを最優先する社会をめざし、教科書の無償配布や児童手当の創設・拡充、幼児教育・保育の無償化など、子育て・教育への支援を一貫して推進してきた。
コロナ禍で少子化は一層加速しており、子育て・教育を国家戦略に据えて、施策を充実していく必要がある。
特に、全ての3~5歳児を対象に幼児教育・保育が無償化される中、未就園の0~2歳児は相対的に支援が薄い。家事・育児支援などの充実が不可欠だ。今般の補正予算案には、訪問による家事・育児支援など、子育て世帯を対象とした新たな支援策が盛り込まれた。
こうした支援を幅広く実施するとともに、臨時的な支援策にとどめず、児童福祉法の改正を含め、恒久化すべきと考える。」と訴えました。
岸田総理からは「家事・育児に対して不安・負担を感じている保護者を支援することは重要だ。相談機関の充実や、子育て世帯への訪問事業の制度化などの内容を含む児童福祉法の改正を検討している。」との答弁がありました。
次に、保育士らの賃上げについてであります。
「子育て世帯、高齢者などを支える保育士や介護士などの処遇を改善することは、誰もが安心できる全世代型社会保障の基盤確立に向けた未来への投資だ。
一方で、それらの職種は人材不足が大きな課題となっており、その一因は低賃金だと指摘されている。
例えば20年の平均月収では、介護職員は23万9800円、保育士は24万5800円で、全産業平均30万7700円を下回っており、子育て世帯・高齢者などを支える方々が安心して働ける環境の整備が求められている。」と訴えました。
これに対し岸田総理は「保育士、幼稚園教諭、介護、障がい福祉職員の給与は、来年2月から年間11万円程度引き上げ、補助額を全額給与に充てたことを自治体が確認することとしたい。」との答弁を行いました。
最後に、脱炭素社会の実現に向けた取り組みであります。
「先般のCOP26(国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議)では、途上国の脱炭素化を促す市場メカニズムのルールが決まった。
長年膠着していたこの議論を日本が主導し合意に至ったことを高く評価するとともに、わが国の温暖化対策の加速化も急務だ。そのカギとなるのは、デジタル技術を活用した「地域の脱炭素化」と「ライフスタイルの転換」と考える。
まずは、地方活性化や防災・減災にもつながる地域の特性を生かした再エネ導入を積極的に支援するため、複数年にわたり必要十分な予算の確保が重要だ。
そして何よりも国民の理解と協力が欠かせず、そのためには、日常生活の中に温暖化対策を自然な形で取り入れ、無理なく実践できる仕組みが必要であり、公明党が先の衆院選重点公約にも掲げたグリーンライフ・ポイントの早期導入が極めて重要だ。」と訴えました。
これに対し総理からは「脱炭素社会の実現に向け、再エネ促進に取り組む自治体や事業者に対する財政支援を検討する。ライフスタイルの転換に向け、グリーンライフ・ポイント推進事業の早期実施に向け準備を進める。」との前向きな答弁がありました。
このほか、新型コロナ対策をはじめ、18歳以下への10万円給付、生活雇用支援、中小企業の賃上げ、防災減災、核廃絶、漂流軽石など多岐にわたる諸課題について取り上げました。
臨時国会の会期は21日まで、引き続き注視してまいりたいと思います。
今朝は、臨時国会の論戦より山口代表の代表質問についてご報告させて頂きました。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 13:08