「(略)政府は先週19日、臨時閣議を開き、新型コロナウイルスの影響の長期化などに対応する新たな経済対策を決定しました。
対策には、先の衆院選で公明党が強力に訴え、11/8にも政府へ提言した内容が随所に反映されました。
例えば、18歳以下や生活困窮者への給付、事業者に対する支援策のほか、ワクチンの3回目接種の無料化、マイナンバーカードの新規取得者や保有者に最大2万円分のポイント付与などですが、今朝は今回の新たな経済対策の概要についてご報告したいと思います。
経済対策は、①コロナ感染症の拡大防止、②社会経済活動の再開、③「新しい資本主義」の起動、④防災・減災、国土強靱化など安全・安心の確保――の4本柱で構成されています。
国・地方の歳出と財政投融資を合わせた財政支出は過去最大の55.7兆円で、民間支出などを含む事業規模は78.9兆円に上り、財源の裏付づけとなる2021年度補正予算案と22年度予算案を合わせた「16カ月予算」として一体的に編成されます。
閣議決定に先立ち岸田首相は、今回の対策について「国民に安心と希望を届ける十分な内容と規模だ」との説明を行いました。
また、公明党の山口代表は、新型コロナの感染“第6波”への備えとともに「分配と成長の好循環に重きを置いた施策が盛り込まれている」と述べ、予算の早期成立、執行に全力を尽くす考えを示しました。
対策の主な内容は、新型コロナの拡大防止対策として医療提供体制の拡充のほか、ワクチンの3回目接種の無料化を盛り込みました。
暮らしを支える支援では、コロナ禍の長期化で影響が広がる中、18歳以下(高校3年生まで)を対象に1人当たり10万円相当の給付を行います。
現金5万円を年内に、子育て関連に使途を限定したクーポン5万円分を来春までに支給し、夫婦のどちらかの年収が960万円以上の世帯(夫婦と子ども2人の場合)は給付対象から除かれることとなりました。住民税非課税世帯や生活に困窮する学生にも10万円が支給されます。
事業者への支援では、売り上げが減少した中小事業者に最大250万円を支給するとともに、原油高に伴うガソリンなどの燃料価格高騰対策として、卸売価格抑制の手当てなど小売価格の急騰を抑える時限的措置などを講じます。
マイナンバーカードの普及と消費喚起に向けて1人当たり最大2万円分のマイナポイントを付与し、分配戦略の一環として看護、介護、保育、幼児教育分野での賃上げも盛り込まれました。
社会経済活動の再開では、「GoToキャンペーン」など新たな需要喚起策について、ワクチン接種証明などを活用しより安全・安心を確保した制度に見直した上で実施することとし、感染症など今後の危機に備え、国産ワクチン研究開発や生産体制の整備も進められます。
安全・安心の確保では、「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」に基づき、予防保全を前提とした老朽化対策に着実に取り組みますとともに、8月の海底火山噴火に伴う軽石漂着による被害への対応など、災害からの復旧に向けた支援も行うこととしています。
以上が、政府がとりまとめた新たな経済対策の概要でございます。
先の衆院選におきましても、期間中の世論調査で国民が最も重視すると答えたのは概ね「経済対策」でありました。
岸田総理は就任時の所信表明演説において、私たち国民に「新しい資本主義」というビジョンを語り、「成長と分配の好循環」によってコロナ後の新しい社会を実現していくとの決意を示されました。
そして総選挙で信任を得ると同時に、公約通り取りまとめ発表されたのが、過去最高55.7兆円の今回の経済対策であります。
果たして経済対策に盛り込まれた事業と予算は、本県にとってどのような恩恵や成果をもたらすのか、県民の皆様も高い関心を持って見守っておられると思います。
今週開会する県議会12月定例会では、そのことも含めて私も一般質問に立たせて頂く予定ですが、しっかり準備を進めてまいりたいと思います。
新型コロナ第6波への備えに万全を図りつつ、コロナ後の本県の経済社会活動の力強い回復に向けて全力で取り組んでまいりますので、今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 13:17