「(略)ご案内の通り、先週29日、自民党の総裁選が行われ、岸田文雄新総裁が誕生。10/1には、公明党の山口那津男代表と岸田新総裁が国会内で会談し、新たな連立政権の合意文書を確認、それぞれ署名を行ったところであります。
両党首は会談で、次期衆院選は「政権選択選挙」になることから、自公連立政権の方向性を示した「新たな政権合意」をしっかり訴え、自公の候補を選んでもらえるよう全力を挙げる方針を確認するとともに、政権運営においては、国民の声を政治に生かしていくことが重要だとの認識で一致しました。
この合意を受け、本日、衆参両院での首相指名を経て、自公連立政権による岸田新内閣が発足するわけですが、今朝は、新たに結ばれた政権合意の概要をご報告したいと思います。
連立政権合意ではまず、今後の政権運営の基本方針について前文で「謙虚な姿勢で真摯な政権運営に努め、国民の命と健康、雇用と暮らしを守る」ことを明記し、当面するコロナ禍を克服し力強い日本の再生を成し遂げる決意を示した上で、新政権で推進する「10項目の政策」が列挙されました。
1項目目の「コロナ対策」では、病床・医療人材の確保や療養体制の整備、適切な治療の提供など医療提供体制の再構築を進めるとともに、ワクチン接種の着実な推進、また、国産ワクチン・治療薬の開発体制の強化が掲げられました。
2項目目の「経済再生」では、コロナ禍から産業と雇用を守り、影響を受けた事業の立て直しや消費回復を後押しする対策に加え、デジタルやグリーンをはじめ新たなイノベーションへの投資拡大、生産性や国際競争力の向上を図ることが示されました。
3項目目の「子育て・教育」では、先日発表した18歳までの1人10万円相当の未来応援給付の実現に向け、「長期化するコロナ禍の影響から子どもたちを守る緊急の支援を実施する」ことが明記され、4項目目の「社会保障・共生社会」については、持続可能な社会保障制度の構築および、生活困窮者や孤独・孤立に苦しむ方を支える体制の強化、女性や若者が抱える課題の解決、誰もが希望を持てる社会の構築が掲げられました。
5項目目の「防災・減災、国土強靭化」では、激甚化する自然災害等から国民の命と暮らしを守るため、5か年計画の着実な実施に加え、公衆衛生の強靭化を図ることが明記され、6項目目の「脱炭素社会」では、2050年カーボンニュートラル、2030年度温室効果ガス削減目標の確実な達成と、エネルギーの安定的・低コストでの確保に向けた取り組みなどが挙げられました。
7項目目の「地方創生」では、都市部への人口集中を是正するため、デジタル技術を活用し、ヒューマン、グリーンの視点で、地方への人の流れをつくり、地方が主体的・自主的に取り組む活力ある地方創生を推進することが盛り込まれました。
8項目目の「外交・安全保障」では、日米同盟を基軸とし揺るぎないた安全保障体制の構築とともに、自由・民主主義・人権・法の支配といった普遍的価値を共有する国々との連携強化、平和外交の推進、世界の安定と繁栄への貢献が掲げられました。
9項目目の「政治改革」では、政治の信頼回復を図るため、当選無効となった議員の歳費返納等を義務付ける法改正の速やかな実現等を掲げ、10項目目の「憲法改正」については、衆参の憲法審査会の審議を促進することにより、憲法改正に向けた国民的議論を深め、合意形成に努めるとしました。
以上が、新たに結ばれた政権合意の概要でございます。
先の党首会談で、自民党の岸田新総裁は、「コロナで痛めつけられた国難とも言うべき課題を共に乗り越え、国民生活や経済を立て直すことに力を合わせていきたい。自公の執行部が政権運営に力を合わせていくことが重要だ」と力説され、私ども公明党の山口代表は、「国民の声を聞き、謙虚な姿勢で真摯に政権運営に当たることは自公連立政権の原点」であり、「しっかり連立政権を支え、力を合わせて国民の期待に応えていきたい」と述べられました。
まさに、来たる衆院選は「政権選択」の選挙であります。
今回の自公合意文書に見られますように、政党が連立政権を組むということは、その政権が目指すべき方向をはっきりと国民に示すことが必要であり、極めて重要なポイントとなります。
そのことが示されなければ選挙互助会や野合といった謗りを免れないからであります。
冒頭にも申し上げました通り、本日、臨時国会が召集され、自公連立政権による岸田新内閣が新たに発足いたします。
所信表明では、新たに結ばれた10項目の政策を始め、新政権がめざす方向性をしっかりと示して頂きたいと思いますし、私も公明党の一員として、示された公約の実現に向け全力で取り組んでまいりたいと思います。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 10:24