「(略)ご案内の通り、本県に発令されていた「まん延防止等重点措置」は、おかげさまで昨日をもって解除となりました。県民の皆様のご協力に心から感謝申し上げます。私も、これまで自粛していた定例の街頭演説を、本日より再開することといたしましたので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
さて、県議会では明日から9月定例会が開会となります。それに先立ち、先週、中村知事から9月補正予算案の概要について発表がございましたので、今朝はその概要についてご報告したいと思います。
まず、今回の補正予算案は、「新型コロナウイルス感染症への対応」、「防災・減災対策の推進」、そして「当面する課題への対応」という3つの柱から編成されています。
初めに、「新型コロナウイルス感染症への対応」ですが、4項目のうち、まず一つ目は、「感染防止対策の強化」であります。
今後も最大253床体制を維持するため、重点医療機関における患者受け入れ病床の確保に係る協力金や、国のワクチン接種促進支援策が11月末まで延長されたことに伴う医療機関等への報償金の支給に関する経費が計上されました。
また、とべ動物園やえひめこどもの城等の県有集客施設において、混雑状況を把握・表示するシステムを導入し、感染リスクの低減に取り組むこと等も盛り込まれています。
二つ目には、「社会的・経済的弱者への孤独・孤立対策の推進」です。
コロナ禍で悩みを抱える方への24時間体制の電話相談窓口の設置や支援制度等を紹介する情報サイトの創設、また、課題解決に取り組む福祉団体・NPO法人等への支援や、子どもや高齢者へのつながり創出に向けたLINE等を活用した相談体制の強化、さらに、市町が実施する子どもの居場所づくりや高齢者施設の入所者と家族とがオンラインで交流できる機器の導入に関する支援などが盛り込まれました。
三つ目に、「地域経済の立て直しに向けた対応強化」です。
まず、苦境に直面する事業者への支援として、感染予防策を講じて営業を継続する中小企業等を支援するため、全額県費による「第2弾えひめ版応援金」の支給を行います。今回は第1弾よりも対象を拡充し、売り上げ減少の支給要件を一部緩和するとともに、松山市以外ではこれまで含まれなかった飲食店も応援金の対象となります。
四つ目は、「スポーツ・文化活動の継続支援とデジタルシフトへの対応」です。
コロナ禍で活動自粛等を余儀なくされたスポーツや文化芸術活動等に取り組む団体を支援いたします。クーポン券を発行した文化芸術イベント等の鑑賞機会や、在宅での読書に親しむ機会の提供、また、美術館による教育現場へのリモート授業等を実施するとともに、県民文化会館でのオンライン会議等に対応する通信環境の整備、県庁内のペーパーレス化の推進やテレワークに必要な執務環境の整備を進めます。
2つ目の柱は「防災・減災対策の推進」でございます。
先月は停滞する前線により、全国的に土砂災害や水害等による被害が相次ぎました。またこれから秋にかけては台風シーズンでもあり、災害への備えは待ったなしです。
予算案では、県単独の緊急防災・減災対策事業として、緊急輸送道路等の整備や、河川、海岸、港湾施設の改修に取り組むとともに、河川の氾濫を防止するため河床掘削を推進するほか、がけ崩れ防災対策の促進や砂防施設の整備などが盛り込まれました。さらに、公共施設等の保全対策として、市町が実施する水道施設の耐震化等への支援などにも取り組んでまいります。
最後に3つ目の柱、「当面する課題への対応」ですが、地球温暖化対策実行計画に再生可能エネルギー導入目標を新たに設定するための基礎調査を実施するとともに、えひめ森林公園の魅力を向上させ、とべもり等と連携して誘客を促進するための環境整備などが盛り込まれました。
以上が9月補正予算案の概要で、予算額は一般会計で185億6,584万円となります。
明後日から始まる県議会9月定例会におきまして、この間、県下各地でお伺いした皆様の声を元に、私もしっかりと議論を行ってまいりたいと思います。
最後になりますが、昨日で「まん防」は解除となりましたが、本県独自の最大警戒レベルである「感染対策期」は今月26日まで維持されます。
感染の再拡大を防ぐため、引き続き警戒を怠らず、感染回避行動の実践にご理解とご協力を賜りますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 17:00