「(略)県議会では2月定例会が開会中で、先週は代表質問などの論戦が行われました。今朝は、その中から特に気になった質疑についてご報告させて頂きます。
まず、移住促進に関する今後の取り組みについての質問がございました。
コロナ禍が続く中、テレワークの広がりをはじめ、企業も人も働き方が大きく変わりつつあり、東京都では昨年7月から6か月連続で転出超過となっています。
私は、この都会から地方へ向かう人の流れは決して一過性のものではなく、社会全体にゲームチェンジが起きている兆しの1つと思います。
理事者からは、これまでテレワーカー向けのお試し移住住宅やシェアオフィスなど14施設の整備を支援するとともに、移住者によるPR動画など受け入れ情報発信を進めてきたところであり、新年度は、移住者が地域住民と交流を図るコミュニティづくりや、サテライトオフィスの本格的誘致、首都圏と連携したテレワークの実証実験などの取り組みを強化するとの答弁がありました。
本県の地域資源と魅力を生かした移住者を受け入れる環境の整備に加えて、そのきっかけや動機をどう紡ぎ出していくか、私も県の取り組みに対し、しっかりと後押しを行ってまいります。
次に、海洋プラスチックごみに関する取り組みに関する質問です。
理事者からは、今年度行った総合調査でごみの量が最も多かった地域は南予で、東中予の3倍に上るとの報告がありました。
その約半分は漁網やロープなどの漁具であるため、新年度は南予の漁業者と市町との連携で漁具などの海洋ごみの回収・処理体制を構築するなどの対策が述べられました。
この問題は、海洋国家の日本としては非常に重要でありますし、SDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」に掲げられるように、国際社会が共有すべき世界的課題の1つでもあります。
私も、今週行なわれる環境保健福祉員会で、もう少し詳しく質してまいりたいと思います。
次に、不妊治療に関する取り組みについてであります。
私ども公明党の20年来の悲願であり、菅総理の看板政策でもある「不妊治療への保険適用」につきましては、ご案内の通り、2022年度からの実施が決定し、その間は、助成額の増額や対象を拡大することで当事者の負担軽減が図られることとなりました。
本県ではここ数年、助成件数は約1300件、助成金額は約2億3000万円で推移しておりますが、国の第3次補正予算を受け、本年1月以降に終了した治療を対象に、所得制限の撤廃や助成額の増額、そして助成回数を生涯で6回までから子ども1人につき6回までとするなど拡充されました。
さらに新年度から、不育症に関する検査費用を1回につき5万円を上限に助成する経費を計上したとの答弁がありましたが、6組に1組といわれる不妊で悩みを抱えるご夫婦にとって大きな希望となることを心から祈りたいと思います。
最後に、児童虐待防止への取り組みについての質問です。
福岡県の5歳の男の子を餓死させた事件が連日のように報道されておりますが、実は、全国的に児童虐待が急増しているのが実態でございます。
警察から児童相談所への通告は5年間で倍増しており、摘発した事件の件数は2131件と過去最高で、これは10年前の5倍強にあたります。
また、児相が対応した相談件数も、29年連続で最多を更新しています。
本県でも児童虐待に関する相談対応件数は8年連続で過去最多を更新しており、昨年4-9月の上半期は前年同期比128件増の552件。1日3件の相談が児相に持ち込まれている計算となり、とても由々しき深刻な事態と言わざるを得ません。
理事者からは、新年度は、地域の医療従事者の対応力や医療ネットワークを活用した相談支援体制の強化に取り組むとともに、児相の専門職の増員や資質向上を図るとの答弁がありました。
コロナ禍において、外出の機会や人との接点が減り、これまで以上のストレスや不安を抱えがちな日々が続く中、児童虐待がより見えなくなってしまうことのないよう、社会全体で子どもを守る決意で、私も取り組んでまいりたいと思います。
以上、今朝は本会議での論戦の一部についてご報告させて頂きました。
私自身も3/5に一般質問を行いましたが、その質疑の全文はあらためてブログやHPにアップいたしますので、ぜひご覧頂きご意見を頂ければ幸いです。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 17:47