「(略)県議会2月定例会がいよいよ今週、開会となります。
それに先立ち先週、中村知事から一般会計総額6,948億円の新年度当初予算案等について発表がありました。
報道の通り、過去20年で最大規模ですが、新型コロナ対策の640億円を除けば、実質、前年度を若干下回る規模となり、主な重点項目として「新型コロナ対策」、「西日本豪雨災害からの復興」、「デジタル化の推進」等が掲げられました。
今朝は、その中からいくつかのポイントについてご報告したいと思います。
まず、「コロナ対策の強化」についてです。
各医療機関でのPCR検査体制の維持強化を図るとともに、感染症から回復した患者の転院を受け入れる医療機関に対し1人当たり30万円の協力金を支給するほか、入院患者受け入れ病床の確保等に取り組む予算が盛り込まれました。
また、市町や医療機関等と連携したワクチン接種体制整備にかかる事業や、深刻な課題となっている自殺対策として、夜間や休日の電話相談に係る通話料の無料化やLINEを活用した相談窓口の設置が盛り込まれました。
その他、離職者の再就職等に向けた産業別オンライン職業訓練の実施や、地域公共交通を支える鉄道・バス・航路の路線維持に向けた支援が盛り込まれています。
「デジタル化の推進」につきましては、県庁内のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進体制の構築と、地域課題の解決等に向けた官民共創のためのデジタルプラットフォームの運営に取り組むほか、デジタル技術の活用でスマート県庁への転換を目指す行政のDXを推進するとともに、暮らしのDX、産業のDXにも同時に取り組むとしています。
次に、「人口減少対策」ですが、休日こどもサポートなど市町との連携事業や、新たに大手衣料メーカーと連携した赤ちゃん用肌着の提供事業、また、不登校児童生徒の居場所づくりなど、本県独自の子育て支援策を推進するとともに、南予への移住拡大や首都圏経済界と連携した企業のテレワーカーをターゲットとした移住者の誘致促進を図るほか、人手不足が顕著な介護分野や農林業における外国人技能実習生や留学生の受け入れ体制の整備等にも取り組むとしています。
「地域経済の活性化」につきましては、県産品ポータルサイト「愛媛百貨選」や大手ECサイト「愛媛百貨店」による戦略的な営業活動を展開するとともに、県内のシェアオフィスを活用し、大都市圏の企業の一部拠点をサテライトオフィスとして誘致するほか、Web合同会社説明会など、採用活動のオンライン化に取り組む中小企業の人材確保への支援に取り組むこととしています。
農林水産業の関連では、JAと連携して農業の担い手確保対策を進めるとともに、米やはだか麦等の水田農業の生産基盤強化と大規模経営体の育成を支援するほか、CLT建築物の建設支援と普及促進、漁業担い手育成のための研修機関の開設支援などが盛り込まれました。
「医療・福祉等の充実」については、県内外の医療機関を退職する医師と医師不足地域の医療機関とのマッチングを支援するプラチナドクターバンク等による医師確保対策を推進するとともに、新居浜病院の建て替え整備、発達障がいにワンストップで対応する市町の総合相談窓口の整備促進を図ることとしています。
次に、「社会資本整備」についてです。
新年度中の完成に向け、上島架橋岩城橋の整備を加速させるとともに、大洲・八幡浜自動車道や山鳥坂ダム、JR松山駅鉄道高架事業の着実な整備などに重点を置いて取り組むとしています。
その他、2月定例会には、先月末に成立した国の第3次補正予算に盛り込まれたコロナ対策等に対応する総額265億円の2月補正予算案も同時に上程されます。
主な内容は、生活福祉資金貸付金の原資を県社会福祉協議会に追加補助するとともに、中小企業者等が実施する新ビジネスモデルの展開に向けた支援や、在庫が滞留している県産水産物の販売促進活動への支援、職業学科を設置している県立高校の産業教育設備の充実や私立高校のICT環境の整備支援に取り組むとしています。
以上、今朝は、県の新年度当初予算案の概要についてご報告させて頂きました。
コロナ禍の中、感染対策に留意しながら様々な地域を訪れ、皆様からお預かりしたさまざまなお声をしっかりと県政に反映できるよう、全力で取り組んでまいります。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 12:37