「(略)県議会では先週、本年の掉尾を飾る12月定例会が開会いたしました。今朝は、初日に上程されました補正予算案の概要等についてご報告させて頂きます。
はじめに中村知事から、新型コロナの猛威によって未曽有の事態に見舞われた本年、3月に初めて感染者が確認されて以降の本県の取り組みを振り返りながら、医療・保健福祉関係者をはじめ県民の皆様に対する感謝が述べられました。
そして、先月下旬から新規感染者が全国的に急増する中、本県においても新型コロナの急拡大が予断を許さない状況となり、そのため県では、11/16から発熱患者等に対する新たな外来診療・検査体制を開始するとともに、感染者の増加を踏まえ、宿泊療養施設の運用を再開することとなったこと、また、医療提供体制のひっ迫を回避するため、重症者やリスクの高い方の命を守る入院治療体制に切り替え、宿泊療養施設の更なる拡充に向け準備を進めていることが述べられました。
一方で、感染拡大の防止と社会経済活動の両立はなかなか難しい問題ですが、県民1人1人の心がけと工夫で必ず実現できると訴えられ、コロナ禍において人々の価値観やライフスタイルなどに大きな変化が生じようとしている今、その先手を打つことが重要と述べられました。
この変革の波を的確にとらえ、デジタル技術を駆使した営業活動等の強化をはじめ、場所を選ばない柔軟な働き方を踏まえたサテライトオフィスの誘致や移住定住の促進、3密回避を重視する旅行意識の変化に対応するサイクリング観光の推進や行政運営のスマート化など、新型コロナウイルスの存在を前提としながら社会経済活動を円滑に進める「新たな日常」の実現に向け、アフターコロナも見据えつつ、知恵を絞って新たな政策を創造していきたいとの抱負が述べられました。
また、県政の最優先課題である西日本豪雨災害からの創造的復興に関してましては、生活再建支援や産業復興に全力で取り組みますとともに、甚大な被害を受けた柑橘園地の復旧については先般、宇和島市立間地区で再編復旧の計画策定に着手し、今後、総力を挙げて早期復興を成し遂げるとの強い決意が述べられました。
さらに、豪雨災害からの復興イベントについて、この間、南予の市町との協議が重ねられてきたこと、そして先月、「えひめ南予きずな博」として来年7月から12月まで開催することが決定したことの報告がありました。
県内外から南予地域に寄せられた多くのご支援に感謝し、災害からの復興の過程で生まれた絆を未来に繋げていくとともに、ウィズコロナ時代の新たな交流の創出に向けたイベントとなるよう準備していくと述べられました。
そのような考え方に基づき計上された今回の補正予算額は、総額で約51億円で、喫緊の課題である新型コロナへの対応をはじめ、当面措置を必要とするもののほか、給与改定経費が盛り込まれました。
具体的にはまず、新型コロナへの対応について、患者の受入病床確保に係る国の補助基準額の引き上げに対応し医療提供体制の充実を図りますとともに、
収入が減少した世帯の資金需要に対応するため、生活福祉資金貸付金の原資を県社会福祉協議会に追加補助するなど対策の強化が盛り込まれました。
また、当面措置を必要とする経費につきましては、
本年7月の豪雨で被災したJR内子線の災害復旧や、被災農業者の営農再開に向けた農業用ハウスや機械の取得等への支援に取り組みますとともに、
私立高校が行う学校施設の耐震改修に必要な経費を補助するほか、北米等への加工食品の輸出促進に向け、国際的な衛生管理基準に対応した設備導入に取り組む事業者の支援等が盛り込まれました。
以上が補正予算案の主な内容でございます。
そして、上程された議案を受けていよいよ今週から論戦がスタートとなります。私もあさって12/2(水)午前10時から登壇させて頂く予定です。
皆様から頂いたお声をもとに、今回は、コロナ禍における諸課題をはじめ、学生の雇用や就職氷河期世代支援、気候変動や防災減災対策について取り上げます。
ネットでライブ中継がご覧頂けますので、お時間のある方はぜひチェック頂ければ幸いです。
いよいよ明日から、12月。本格的な冬の到来です。皆様におかれましては、どうかくれぐれも新型コロナに対する警戒感を強めながら、感染回避行動を徹底し、年の瀬をご安全に迎えて頂ければと思います。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 11:19