「(略)先週16日、自民党の菅義偉・新総裁が首相に指名され、自公連立政権による新たな内閣が発足いたしました。
翌17日、菅首相は「国民のために働く」との強い決意を表明し、内閣支持率が70%を超え国民的な期待が高まる中、新内閣を本格始動させました。
そこで今朝は、新総裁選出後に行われた自公両党の「新たな連立政権合意」(ブログ末尾にも掲載)のポイントについてご報告いたしたいと思います。
連立政権合意では、まず「新政権発足に当たり、これまでの安倍政権における政権合意(2017年10月23日)を継承し、国民のための政策をさらに前へ進める」との方針を確認した上で、「自公両党は新型コロナによる未曽有の国難を乗り越え、その先に新たな繁栄の道筋を切り拓く」として、新政権で推進をめざす“9項目の政策”が挙げられました。
中でも重要なのは「新型コロナの感染拡大防止と社会・経済活動の両立」です。
政権合意では、まず「ワクチンや治療薬の確保、医療機関への支援に全力を挙げる」ことを最初に掲げ、「産業と雇用を守り成長軌道に回復させる」としています。
さらに、「デジタル化の推進などによって日本の経済社会の脆弱性を克服する」ことが明記されましたが、私はこの“デジタル化”を3点目で掲げるところに、菅新政権ならではの新たな可能性を感じています。
コロナ禍のようなスピードを求められる緊急事態に行政手続きのデジタル化が欠かせないことはもちろんですが、
終息後の“ポストコロナ”、“アフターコロナ”といわれる時代は、これまでと異なり、国の内外で、新たな価値や技術、ルールに基づく社会へと“構造”も“環境”も大きく変化することが予想されるからです。脆弱性を克服するのみならず、ぜひ日本経済社会の新たな地平を拓いてほしいと思います。
次に、自公連立政権がこれまで一貫して取り組んできた政策課題に一段と注力することも政権合意に盛り込まれました。
とりわけ公明党の主張が強く反映されているのが「社会保障」と「防災・減災・復興」についてであります。
少子高齢化に伴う人口減少社会にあって「全ての人が安心して暮らせる全世代型社会保障の構築を急ぎ、深刻な少子化を克服するための取り組みを強化する」ことが明記されますとともに、「地方創生の実現」や「防災・減災、国土強靱化の推進」、「気候変動対策や持続可能で強靭な脱炭素社会の構築に努める」こと等が盛り込まれました。
こうしたいずれの政策も「政権の安定」、すなわち「国民の信頼」がなくては遂行することはできません。信頼は、国民の期待に応えて初めて生まれることを銘記したいと思います。
新たな連立政権合意に関する記者会見で、わが党山口代表は、「(自公政権という)基盤をしっかりと保ちながら、内外の諸課題に対応し国民の期待に応えていきたい」と改めて決意を表明いたしますとともに、
新型コロナに関する記者からの質問に対し、「(とりわけ)秋冬の季節性インフルエンザの流行に対応し、国民の安心感をつくっていくことが今回の政権合意の重要な方向性」と力説。
また、「今後の事業の継続や仕事の方向性が見えるようにすることも多くの国民が望んでおり、感染拡大防止と社会・経済活動の両立を図る政策遂行が一番大事だ」と述べました。
私も、公明党の持ち味である国と地方の連携、ネットワークを生かしながら、県民の皆様の声を今まで以上に国政に届け、自公連立政権による菅・新内閣の政策推進に、微力ではありますが全力を尽くしてまいりたいと思います。今週も宜しくお願いいたします。」
【自由民主党・公明党政権合意(全文)】
自由民主党、公明党は、新政権発足に当たり、これまでの安倍政権における政権合意(平成29年10月23日)を継承し、国民のための政策をさらに前へ進めることを確認する。現在、わが国は、新型コロナウイルス感染症と、これによる経済や国民生活への影響が広範に及び、未曽有の国難に直面している。自民・公明両党は、この国難を乗り越え、その先に新たな繁栄の道筋を切り拓くため、以下の政策を強力に推進するものとする。
一、 新型コロナウイルス感染症(以下、「新型コロナ」)から国民の命と健康を守るため、ワクチン・治療薬の確保をはじめ、医療機関への支援にも全力を挙げる。
二、 新型コロナの影響から、産業と雇用を守り、成長軌道に回復させるとともに、国民生活、中小企業、地方などの“安心”を取り戻す。
三、 デジタル化の推進をはじめ、日本経済社会の脆弱性を克服する。
四、 全ての人が安心して暮らせる全世代型社会保障の構築を急ぎ、とりわけ深刻な少子化を克服するための取り組みを強化する。
五、 全国津々浦々まで元気にする地方創生を成し遂げる。
六、 防災・減災、国土強靱化を強力に推し進めることにより、災害に強い国づくりを進めるとともに、東日本大震災をはじめ、近年の災害からの復旧・復興に全力で取り組む。
七、 気候変動対策や環境・エネルギーに関する課題への取り組みを加速化させ、エネルギーの安定供給と、持続可能で強靱な脱炭素社会の構築に努める。
八、 平和外交と防衛力強化により、国民の生命と財産を守る。
九、 衆議院・参議院の憲法審査会の審議を促進することにより、憲法改正に向けた国民的議論を深め、合意形成に努める。
令和2年9月15日
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 11:36