「(略)先週から県議会9月定例会がスタートいたしました。今朝は、その概要についてご報告したいと思います。
今回上程された補正予算案は主に、新型コロナウイルスへの対応、西日本豪雨対策、その他の大きく3つの柱で編成されております。
まず、新型コロナへの対応、一つ目は「医療・検査体制等の充実」であります。
福祉施設で感染が確認された場合でもサービスを継続できるよう、施設間で相互応援を行う「えひめ福祉支援ネットワーク」、E-WEL(イーウエル)ネットの円滑な運用を図るため、応援職員を派遣する法人に対して協力金を支給いたしますとともに、
妊産婦の方々の不安と負担の軽減を図るため「分娩前PCR検査に係る自己負担分を無償化」し、この検査を実施する医療機関に支援金を支給することとしています。
また、今後秋冬にかけて季節性インフルエンザの流行が懸念されるところですが、
医療圏域ごとの検査体制をさらに強化するため、地域の医師会のご協力を頂きながら「ドライブスルー方式によるPCR検査体制を構築」するほか、「高齢者福祉施設の個室化への改修支援」が盛り込まれました。
この他、「受け入れ病床の確保」をはじめ、「医療従事者への応援手当金の支給」や、「無症状・軽症の患者を受け入れる宿泊療養施設の借り上げ」、深夜に及ぶ長時間勤務等でホテルへの宿泊を余儀なくされている「医療従事者への宿泊費の助成」、「保健所の体制強化」など、これまでの取り組みを継続するための下半期分の経費を計上することとしております。
次に、新たな事業展開と生活維持への支援として、感染予防と社会経済活動に不可欠な衛生用品の県内での安定確保を図るため、「県内企業のマスク生産設備の導入」や、県独自の協力金を活用して開発された医療用陰圧テントなど「感染症対策製品の販路開拓の支援」が盛り込まれました。
また、収入が減少した世帯の資金需要に対応するため、生活福祉資金貸付金の原資を県社会福祉協議会に追加補助いたしますとともに、
生活困窮者に安定した居住環境を提供するため「住居確保給付金の支給」を行うほか、家計が急変した世帯の生徒さんの負担軽減を図るため、私立専修学校が実施する授業料減免措置に上乗せの支援が盛り込まれました。
次に、2つ目の柱、西日本豪雨災害等への対応と防災・減災対策の推進についてであります。
まず、西日本豪雨災害等への対応として、被災規模の大きい市町の道路や肱川流域の橋りょう改築工事について、市町からの要請により工事を受託し、早期復旧等を支援いたしますとともに、
被災地域の保育所や特別養護老人ホームの施設設備に対する国庫負担率が引き上げられたことに伴い、市町への追加補助を行うこととしています。
次に、県単独の緊急防災・減災対策事業として、
大規模な災害に備えるため、緊急輸送道路等の整備をはじめ河川、海岸、港湾施設の改修に積極的に取り組みますとともに、
河川の氾濫を防止するため、土砂の堆積が著しい箇所の河床掘削をさらに推進するほか、
土砂災害から県民の命を守るため、がけ崩れ防災対策の促進や砂防施設の機能強化が盛り込まれました。
3つ目の柱、当面する課題への対応につきましては、
2022年のプロ野球オールスターゲームの本県開催に向けて機運醸成を図る記念イベントの実施、
また、国民健康保険の市町事務の負担軽減を図るため、検診予約システム等の機能向上に向けた取り組み、
県税システムの改修や今後の県政運営に不可欠な財政基盤強化を図るための積み立て実施、
大洲・八幡浜自動車道・郷高架橋の着実な整備等が盛り込まれました。
以上が今回上程されました補正予算案の概要で、総額は一般会計162億2,585万円、特別会計5,234万円、合計162億7,819万円となります。
今後、秋冬にかけたインフルエンザの流行をにらんだ新型コロナへの対応や、台風や豪雨など激甚化する自然災害への備え、そして待ったなしに直面する地域課題の解決に向けて、
皆様の声と思いを県政へお届けし、9月定例会でしっかり代弁できるよう全力を尽くしてまいります。今週もどうぞよろしくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 16:28