本日は、石田政調会長に県と宇和島市の公明党議員が随行する形で終日、南予の水産業に関する視察を実施しました。
これには大変ご多忙の中、岡原宇和島市長に全行程ご同行を頂くなど、地元関係者の皆様に格別のご協力を頂きました。心より感謝申し上げます。
貴重なお話ばかりで、地域や業界が抱える様々な課題について学ばせて頂きました。
海面養殖をはじめとする水産業は“宇和島市”にとっての基幹産業のみならず、愛媛県にとっても欠くことのできない“最重要”の産業の1つです。
少子高齢化に伴う人口減少が進む中、現在のコロナ禍も相まって、業界をとりまく課題は世界経済ともリンクしながらあまりにも多岐にわたることを痛感させられました。
そうした試練を乗り越え、持続可能な“強い”産業、“新しい”ビジネスに進化させるべく、
本日、皆様から頂いた様々な知見をさらに深めながら、ネットワーク政党・公明党として国・県・市でしっかりと連携しながら、また、県議会の一員として、全力で取り組んでまいりたいと思います。(以下はヒアリングの概要です)
(岡原市長のレクチャ要旨)
・生産量日本一の養殖マダイが、コロナ禍で外出自粛となった春先に出荷が停滞。
・本来なら春先は最盛期。最も売り頃の4年ものが行き場を失い、これをどう捌くか?というのがプロジェクト着想の出発点。そのとき宇和島市として官民連携で立ち上げたのが#鯛たべようプロジェクト。
・SNSによる情報発信を軸に、県内スーパーでの販促キャンペーンやご縁を元にした全国各地への流通チャネル開拓など積極的に取り組み、業界大手の「くら寿司」が新たに200tを仕入れ、新商品を開発し販促キャンペーンを実施するなど、着実に宇和島市支援の輪が広がっている。多くの方の協力で需要拡大が広がり感謝でいっぱい。
・今回の苦境から学んだことは多く、これをきっかけに持続的な関係構築とさらなる事業の発展に繋げていきたい。
【養殖マダイ生産の現地視察】
・春先の出荷停滞期にはマダイを生け簀から出すことができず、生け簀が空かないから稚魚を入れることができないという悪循環に陥った。
・養殖業はあくまでも“再生産サイクル”を回すビジネスであり、これが回らなくなるともはややっていけなくなる。
・出荷できない間もエサやりはかかせない。そのエサ代は売り上げの7割を占めるほど高く、そうしたコストが固定費として毎日出ていく。ということは赤字がどんどん膨らんでいく。体力の乏しい中小事業者としては、エサ代の補填を強く要望したい。
【宇和島市水産物荷さばき施設】
・県漁連と宇和島魚市場が統合し、本年5月にオープンした新たな衛生管理型市場を見学。
・水産庁による補助事業で、浜から直接魚を吸い上げるフィッシュポンプや魚体選別機など最新機能についてご説明を頂き、地元水産事業を含めたご要望について承る。
【県漁連宇和島支部】
・生産量日本一の真珠産業について平井代表理事組合長から、苦境に立つ真珠業界の現状と課題等についてお話をお伺いしました。
【下灘漁協】
・稚貝養殖場を視察し、新型コロナによる影響などお話を伺いました。
・毎年開催される香港でのジュエリーショーが開催中止となり、最大の販売先が失われたため、リカバーする販売先やルートについて助力がほしいことや、担い手対策としての漁業研修制度の条件緩和や農業並みの新たな支援メニューの導入等のご要望を頂きました。
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 18:44