「(略)先週24日、中村知事は新型コロナウイルス感染症にかかる記者発表の中で、補正予算を伴う専決処分を行ったことを明らかにしました。
県内の感染拡大防止に向けて大変重要な施策が盛り込まれておりますので、今朝はその概要についてご報告したいと思います。
初めに、今回の専決処分は、3/10に国が発表した新型コロナウイルス緊急対応策第2弾を受け県がとりまとめた緊急かつ独自の対策であり、その予算額は97億6,147万円となります。
主な内容の内、まず、「感染拡大の防止と医療提供体制の整備」についてであります。
福祉施設等での「感染拡大防止対策」として、
県内の高齢者福祉施設等において、今月末までに「マスク」や「消毒液」を購入した経費を補助いたしますとともに、
4月以降は、県が「マスク」等を一括購入して各福祉施設に配布をするほか、
今後、施設内で感染者が発生した際には建物を消毒する必要が生じますので、そうした経費を全面的に県が補助するとともに、
医療機関で「マスク」が不足する事態に備えてあらかじめ保健所に備蓄を行うほか、感染症患者の救急搬送時に必要な感染防止機材の整備などに取り組むなど、
「感染の拡大防止」に万全を期する体制が取られることとなりました。
次に、「医療提供体制の整備と相談体制の充実」として、
今月上旬に開設した24時間コールセンター(電話相談窓口)を継続させますとともに、
PCR検査に必要な検査試薬の追加購入、
(県立病院を含む感染症患者入院医療機関で隔離するための)簡易陰圧装置や人工呼吸器等の整備などが新たに進められ、
万一の感染拡大に伴う入院患者の増加に備えるため、入院病床数が現在の70床から100床に拡大されます。
次に、「学校の臨時休業に伴う課題への対応」です。
特別支援学校等の臨時休業に伴って生じた「放課後等デイサービス」の追加負担を支援して、保護者の方々の負担軽減を図ることといたしました。
また、「学校給食の中止」に対する県と市町の連携支援策として、
経済的理由により就学が困難な児童生徒等に対し、臨時休業中の給食費相当額を補助するとともに、
発注取り消しによって食材を廃棄せざるを得なくなった納入業者等に対しても損失を補填することといたしました。
さらに、「学校の臨時休業」に伴って仕事を休業するなど、収入が減少した世帯や個人事業主の生活の立て直しに向け、生活福祉資金の特例貸付を実施し、貸付金の原資を県社会福祉協議会に補助することを決定しました。
次に、「中小企業等に対する緊急支援」であります。
西日本豪雨災害では「グループ補助金制度」が何よりも力強い復興の支えとなりましたが、今回は国の「特例貸付制度」が鍵を握るというふうに位置付けた上で、
県独自策として、中小企業診断士等の資格を持つ「新型コロナウイルス感染症対策特別支援員(仮)」を東・中・南予各地域に常駐させ、事業者に寄り添ったきめ細かな相談や各種制度の申請手続きをサポートする体制を整備することといたしました。
加えて、県内の中小企業者等の円滑な資金繰りを支援するためには、資金調達の選択肢をさらに広げておくことも重要でありますことから、
県内金融機関等と協調した県単独の貸付制度として、県が保証料を全面支援する形の「感染症対策資金(融資枠200億円)」が新たに創設されることとなりました。
また、感染症の影響で休業等を余儀なくされている事業主の雇用維持を支援するため、国の雇用調整助成金の支給決定を受けた場合、県独自に上乗せ助成が行われることとなります。
その他、2月26日から今月末まで、県有施設でのイベント等を中止された利用者に利用料金を還付しておりますが、
還付に伴う指定管理者の減収額についても今回、県が補填することとなりました。以上が今回の専決補正予算の主な内容でございます。
会見の最後に中村知事は、「引き続き、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に全力を傾注するとともに、県内経済に与えるさまざまな影響に対しても、市町や県内経済団体等との連携を密に、スピード感を持って必要な対策を講じていきたい」と述べ、実効性のある対策に「オール愛媛」体制で臨む決意を披歴しました。
私も、微力ではありますが、今なすべきことに全力で取り組んでまいる所存でございます。今週もどうぞよろしくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 14:37