「(略)拡大が続く新型コロナウイルスについて、世界保健機関(WHO)は先週、「パンデミック(世界的流行)」との認識を示し、世界に衝撃が広がっています。
これを受け、国内の株価は3年4か月ぶりに17,000円を割り込み、NYダウ平均も過去最大の下げ幅を記録するなど、世界経済を始め国際社会が直面するフェーズが一気に緊迫の度を増してきました。
そうした中、政府は、感染の拡大防止や医療体制の整備などを盛り込んだ総額4308億円の「緊急対応策第2弾」を発表しました。今朝は、その概要についてご報告したいと思います。
今回は、学校の臨時休業に伴って生じるさまざまな課題の中で「働く方々への支援」の拡充が大きな柱となっています。
まず、サラリーマンやパートなど「働く保護者の休暇取得の支援」であります。
子どもが通う小学校や保育施設などが臨時休校や休園になった場合や、子どもが新型コロナウイルスに感染した恐れがあった場合などで、年次有給休暇とは別に有給休暇を取得した従業員を抱える企業に対して、1人当たり日額で最大8,330円が助成されることとなります。
また、フリーランスや自営業の方々は、業務委託契約を結び「働くことが決まっていた場合」など、一定の条件を満たした上で臨時休校に伴って仕事を休んだ場合に、日数に応じて日額4,100円が支給されることとなります。
次に「給食費の返還」です。
学校給食の取りやめにより、保護者への給食費の返還を学校設置者(県や市等)に要請しその費用を支援するほか、給食食材の納入業者や酪農家に対する負担軽減策も実施することとしており、いずれも全国一斉に措置がなされるとのことです。
つきましては今後、本県及び自治体や関係機関での申請方法、窓口など詳細が明らかになり次第、ご報告したいと思います。
休校に伴い需要が高まっている放課後児童クラブにつきましては、午前中から運営する場合など、追加的に発生する経費は全額、国が負担することとなり、体制が強化されます。
次に「不足するマスクへの新たな対応」についてであります。
1つめは、インターネット上などでの転売行為が禁止となります。
今後、個人や転売業者が取得価格を超えて第三者に販売するのを取り締まることとなり、違反者には1年以下の懲役か100万円以下の罰金、またはその両方が科されます。
2つめは、特に深刻な医療機関や高齢者の介護施設、保育所などにマスクが確実に行き渡る対策です。
政府が、再利用が可能な布製マスク2,000万枚を一括して購入し、医療機関や介護施設等に優先配布し、
医療機関に対しては医療用マスクを1,500万枚確保し優先的に配布する方針とのことで、一日も早く届くよう最善を尽くしてほしいと思います。
そして「企業・経営者への支援」について、特に注目したいのが中小・小規模事業者対策であります。
わが国経済の屋台骨(99.7%)を支える中小企業の倒産や失業者の増加は景気の腰折れに直結するため、「事業継続と雇用維持」に向けた取り組みは最重要の課題です。
このため、売り上げが急減している中小企業や個人事業主などを対象にした特別貸付制度を創設し、実質無利子・無担保で資金繰りを支援することが今回新たに決定しました。
具体的には、最近1か月の売上高が5%以上減少した中小・小規模事業者等に対し、融資枠の別枠(中小3億円、国民事業6000万円)が創設され、個人事業主やフリーランス等に対しても柔軟な対応がなされることとなりました。
また、「雇用調整助成金」の特例措置につきましては、対象となる企業を「今回の新型コロナ感染症の影響を受ける全事業主」に広げることとし、
例えば、最近1か月の生産や売上高などが前年同期に比べ10%以上減少する中、従業員を解雇せず休業させるなどして雇用調整した場合に、手当の一部(大企業では1/2、中小企業では2/3)が最大で日額8,330円助成されることとなります。
今後とも、政府にはフェーズの変化に機敏に対応しながら、中小・小規模事業者の「事業継続と雇用維持」に万全を期してほしいと思います。
今朝は、先週10日に発表されました政府の「新型コロナウイルス緊急対応策第2弾」の概要についてご報告させて頂きました。
詳しい内容など詳細は愛媛県のホームページでもご確認頂けますのでぜひご覧頂きたいと思いますし、各種対策へのご理解とご協力を何卒宜しくお願い申し上げます。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 13:12