「(前略)県議会では先週、本年の掉尾を飾る12月定例会がスタートいたしました。
12/11までの会期で、一般会計6億8,534万円、企業会計9,032万円、合計7億7,566万円の補正予算案を中心に審議が行なわれます。
先週は6人の議員が質問に立ち、活発な論戦が交わされましたが、今朝は、その質疑の中からいくつかご報告したいと思います。
初めに、「JR松山駅付近連続立体交差事業の進捗状況と見通しについて」です。
答弁によりますと、まず、松山駅を高架化するためには駅構内に併設されております車両基地と貨物駅を移転する必要がありますが、
その移設先である伊予市と松前町で建設中の新施設が先頃完成し、あとは松山駅周辺(美沢2丁目~空港通1丁目)の高架区間を残すのみとなり全力を傾注するとし、今後、にぎわいの創出や交通結節点としての機能強化を図りながら、5年後の2024年度完成をめざすとのことでありました。
いよいよゴールも目前ということで、いや増して期待も高まりますが、松山市が行う区画整理事業や周辺街路事業ともしっかり連携しながら、県都にふさわしい新・JR松山駅完成となりますよう、事業の大詰めを注視してまいりたいと思います。
次に、「防災対策の内、避難所での停電に備えた電源確保対策はどうか?」との質問がありました。
ご案内の通り、先の台風15号で、千葉県では大規模な倒木により電線が寸断され長期間にわたって停電が発生。多くの被災者が苦しく不安な日々を強いられました。
そして後日明らかとなりましたが、災害用に468台備蓄していた発電機の半数以上が貸し出されることなく倉庫などに置かれたままになっており、県民から厳しい批判が寄せられました。
災害時は、救命救助活動、情報の受発信、避難所の運営など、どの局面をとっても電源が欠かせません。
電源は正に、生存に欠かせない最も重要なインフラであり、その確保は防災上、最重要対策とし、本県の対応状況を問うた質問でありました。
答弁によりますと「2014~2016年度にかけて実施した主要な避難所への補助事業により、市町が要望した発電機1015機がすべて整備されており、実際、昨年の西日本豪雨発生時にはスマホの充電などに使われた」とし、「その他の避難所についても、市町が独自に整備に努め、今年11月現在で1349機が整備された」とのことでした。
つまり、本県の場合、県は市町を財政面で支援していて、災害用発電機自体はいつでも機動的に活用できるよう(避難所を含む現場である)市町に配備している、ということであります。
今後は、避難所だけでなく、公民館や集会所単位でも配備が広がるよう、私自身、市町と連携しながら取り組んでまいりたいと思います。
次に、「9月に実施したSNSを活用したいじめ相談窓口の検証と今後の取り組みはどうか?」との質問がありました。
実験的に開設した今回のいじめ相談窓口ですが、これは昨年2月定例会で私が提言させて頂き実現した事業であり、とりわけ関心を持って答弁に耳を澄ませました。
理事者によりますと、登録者は784人、相談件数157件。その内、いじめに関するものは約10%、いじめに繋がる可能性がある友人関係に関するものが約34%ということでしたが、これだけだと正直、「あぁ、そうですか」という感想しか浮かんできません。
一方、アンケートによりますと、9割以上から「また利用したい」との回答があったとのことで、こちらは子どもたちのニーズをリアルに感じられます。又、生徒たちの意見では「相談期間を拡大してほしい」という声もあり、こうした思いにはぜひ敏感に反応して欲しいと思います。
今回の実施経緯を私なりに見ておりますと、制度の周知から登録までの流れや毎週火・木の夕方3~4時間の受付という事業スキームが、かなり“わかりにくく、利用しにくい”と感じたのですが、その時点で“当事者ファースト”になっていないし、1ヶ月限定の実験というなら、少なくとも24時間30日実施して、どの曜日・時間帯にどういう層・内容が多いのか等のベンチマークは取っておくべきではなかったかと思います。
次回、来年1月の実施に当たっては、県教委の“より当事者ファースト”な事業スキームのアレンジに期待いたしますとともに、2020年度は今年度の検証を踏まえ「通年事業として本格的に導入」実施されるよう、私も全力で後押ししてまいりたいと思います。
本日は、本会議の論戦からいくつかご報告させて頂きました。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 16:41