「皆様、おはようございます。公明党・愛媛県議会議員の木村ほまれでございます。
週末は正に、スポーツの秋満開でございました。とりわけ、ラグビーワールドカップでは日本チームが世界第2位のアイルランドを破るという大金星を挙げ、国内はもとより世界中に感動をもたらしました。ベスト8、さらにその先へと期待が広がります。私も、全国の“にわかファン”の皆様とともに、最後まで全力で応援してまいりたいと思いますので宜しくお願いいたします。
さて、県議会の方ですが、先週で一般質問が終わり、論戦の舞台は今週から「常任委員会」となります。私も、所属する経済企業委員会での審議に向けて今、準備を進めているところでありますが、今朝は、先週に引き続きまして、本会議の論戦の一部についてご報告したいと思います。
まず、「不妊専門相談の内容と特定不妊治療の助成実績」についての質問がありました。
不妊に関する県の相談窓口は、「愛媛県・心と体の健康センター」にございます。
そちらへの相談件数は直近平均で、年間約65件。最も多いのは「検査・治療に関する相談」で、治療に対する助成件数は県全体で1306件、金額は約2億3000万円との答弁がありました。
また、「(県や松山市が指定する)医療機関」での特定不妊治療の件数は、直近3か年平均で年間1573件。
その内、妊娠に至ったのは405件、出生児数は305人とのことでした。
近年、不妊治療を受ける人の数は急増を続けておりますが、そうした悩みは決してご夫婦だけのものでなく、単に治療や費用面の問題だけでもありません。
メンタルも含めて非常にデリケートで複雑な問題であり、女性の社会進出や晩婚化の進展など社会全体の変化によりもたらされた「1つの社会問題」といえるのではないでしょうか。
そうした方々にとって県や医療機関の相談窓口が、今まで以上に「不妊のつらさに寄り添い、共有できる場」となれるよう後押ししてまいりたいと思います。
次に、「外国人の労働環境の実態はどうか?」との質問がありました。
愛媛労働局によりますと、昨年10月時点で、県内の外国人労働者は1515事業所に8376人で、「技能実習」の在留資格が7割を占めるそうです。
労働基準監督署が行なった監督指導では、254か所中168か所で「割増賃金の不払い」や「違法な長時間労働」といった法令違反が報告されたとのことで、県内企業への啓発セミナーなどで労働環境の充実に取り組むとの見解が示されました。
特に、製造業が盛んな東予では、外国人労働者なくして仕事が成り立たない、そうした企業は少なくありません。
本県の将来を見据えますと、外国人の労働環境を徹底的に見直し、改善するとともに、生産性の向上という働き方改革の本丸に向けて取り組みを進める必要があると私は思います。国の動向を含め、引き続き注視してまいります。
次に、「米中貿易摩擦に伴う県内企業への影響はどうか?」との質問です。
答弁によりますと、県が9月上旬に行なった主要企業に対する調査で30%近い企業から「悪影響がある」との回答があったそうです。
「(電子部品や石油化学製品を中心に)中国向け輸出の減少」や「製造業での設備投資の減少」といった影響が出ているとのことで、今回の補正予算案で、当初予算より50億円拡大した計430億円の新規融資枠を設け対応するとの答弁がありました。
次に、「性的マイノリティに関し、公立学校における授業での取組みはどうか?」との質問がありました。
昨年度、「性的マイノリティ」に関する授業を行った県内公立学校は、小学校で約3割、中学校で約8割、高校では約9割とのことで、年々増加傾向にあるそうです。
県教育委員会では本年3月、「性の多様性」を題材にした小中高校向けの指導資料を新たに作成し、県内すべての学校に配布し、授業に活用しているとのことですが、この指導資料については私も答弁で初めて知りましたので、特別支援学校も含め早速、調査してまいりたいと思います。
次に、「今後の県立病院経営のあり方はどうか?」との質問です。
県の病院事業会計の昨年度決算は、患者数の減少などにより「9年ぶりの赤字」となりました。
県として、病院運営の根幹を成す医師確保に引き続き努めるほか、本年度新たに病院ごとにプロジェクトチームを設置し、地域連携強化による他の医療機関からの紹介患者の受入れ増加や、カテーテルなど診療材料の調達コスト削減などの経営強化に取り組んでいくとの答弁がありました。
折りしも先週26日、厚労省では、再編・統合の検討が必要な全国の公立・公的病院(愛媛県では県立南宇和病院をはじめ3市2町の6病院)の公表が行なわれました。
国としては、医療費抑制のため病床(ベッド)数を減らし、在宅医療への流れを加速したいとの考えが透けて見えますが、一般の医療施設では採算の取れない分野や、へき地などの地域を担い、災害時には拠点機能も有する「政策医療」を提供する公立・公的病院をコスパで整理しようという考え方には、私はかなり違和感を感じてなりません。
県では今後、県内の6圏域ごとに市町や医療関係者などで設ける調整会議で約1年かけて慎重に議論を進めるとのことでありますが、この案件は今週の委員会の重要なテーマにもなると思います。短期と長期の両面からしっかり注視してまいりたいと思います。
本日は、先週の本会議での論戦の一部についてご報告いたしました。今週は、常任委員会。全力で頑張ってまいりますので今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 18:36