「皆様、おはようございます。公明党・愛媛県議会議員の木村ほまれでございます。
2週続けての3連休、皆様いかがでしたでしょうか。
あいにく週末は、台風17号が接近するということでかなりヒヤヒヤさせられましたが、大きな被害もなく通過し、ホッと胸を撫で下ろす思いがいたします。とはいえ10月初旬までが台風シーズンと言われますので、今後も、日々の天気予報や災害情報等に留意しながら、皆様、ご安全にお過ごし頂ければと思います。
さて、県議会では先週から質問戦がスタートいたしました。
各会派の代表質問ではそれぞれの立ち位置を軸とした提言、ベテラン議員はそれぞれの持ち味を、新人議員は清新な決意を披瀝しながら、何れも聞き応えのある論戦でありました。
今朝は、その中から特に私が注目した質疑についてご報告したいと思います。
まず、「農産物の輸出拡大に今後、どう取り組むのか?」という質問です。
これに対する答弁は、まず、かんきつ輸出で築いてきた県産品への高い評価を基に、台湾へのブドウ、カキ、香港へのイチゴ、カキと範囲を広げ、EUで広がる盆栽人気に着目し、赤石五葉松の輸出拡大に取り組むほか、輸出先の消費者ニーズに適合する有望品目の掘り起こしやグローバルGAP認証の取得推進といった環境整備も行なうとの答弁がありました。
国内の人口が今後長期にわたって減少していく中にあって、本県の基幹産業である農林水産業を持続可能とするための最大の活路は、私も、やはり「輸出」と考えます。
その意味でも今、県が各国、各市場に合わせて行っている「ブランド拡張」や「マーケットイン」の取り組みは的を射ており、盆栽のEU展開といった「攻めの輸出」拡大を今後も積極的に進めて欲しいと思います。
次に、「外国クルーズ船の寄港による経済効果はどうか?」という質問がありました。
本年5月と6月、ダイヤモンド・プリンセス号が松山港に2回にわたって寄港し、約5400人の乗船客が来県しましたが、その際の経済波及効果は約6500万円。
来年以降は松山の観光地だけでなく、他の市町と組み合わせたツアーに取り組むとの答弁でした。
この「外国クルーズ船誘致」については私も、街頭演説やブログで何度もお伝えをしてまいりましたが、本県の観光振興にとって非常に魅力的で可能性に満ちた分野と認識しています。
そこに向う最大の壁は「言葉」であり、「県全体として、通訳・翻訳体制をどのように構築するかが最重要課題」というのが、本年の初寄港で私が受けた最も強い印象であります。
また来年からは他市町との連携ツアーを造成するとのことですが、例えばサイクリングやキャニオニングといったスポーツ系、焼き牡蠣やイチゴ狩り等のご当地グルメ系、あるいは俳句や砥部焼といった文化アート系など、「本県ならではの体験型コンテンツ」を、限られた時間と予算の中でどう成立させるのか、課題はさまざまあろうかと思いますがぜひ積極的に取り組んで欲しいと思います。
次に、「あおり運転への対策」についての質問です。
県の答弁もさることながら、私は、これだけ全国的な社会問題となった今、まずは国の対応が先決と考えます。
現在、国では厳罰化を視野に、道路交通法や刑法の改正、もしくは新たな法律の制定をにらんだ動きとなっていますが、1日も早い「あおり運転」の根絶を目指し、来月から始まる臨時国会での早期決着を期待したいと思います。
「いじめに関する相談体制充実への取り組み」に関する質問がありました。
これに対し県は、新たな試みとして今月2日にSNSを活用したいじめ相談窓口「えひめほっとLINE」を開設したことを取り上げました。
県内の中高生約7万5000人を対象に、夏休み、冬休み明けの9月と来年1月の火・木曜日に専門家が対応する体制を始動したとし、生徒が相談する際は事前に登録する必要があるため、今後、ホームページなどで制度の周知を図っていくとの答弁がありました。
私はこの件について2018年2月定例会で質問に取り上げ、その早期設置を要望してまいりました。
その意味では一歩前進の手応えを感じていますが、大事なことは「生徒たちの希望の拠り所」としてきちんと役割を果たせるかどうかであります。
他県で成果を上げている先行事例もありますので、今後の事業の展開や推移等な引き続き注視してまいりたいと思います。
続いて、「地方病院の医師確保にどう取り組むのか?」との質問がありました。
これに対しまず、県内の医療施設従事医師数は10年前に比べて334人増加しているものの南予圏域では減少しており、医師の偏在ということが現在の本県の大きな課題との答弁があり、
これまで県として、2009年度に地域医療医師確保奨学金制度を創設し約190人の地域枠医師に奨学金を貸与するとともに、愛媛大医学部に地域医療支援センターを設置しキャリア形成支援体制構築を進めているとのことで、来年度からは研修を修了した医師を順次、医師不足地域の病院に配置していく見通しが述べられました。
この奨学金制度は、卒業・国家資格取得後、9年間にわたって県が指定した医療施設に勤務したら奨学金の返済が免除されるというもので、
正に10年前からの戦略的な展開が今、実を結ぶ局面に入ってきつつあり、私も大変有難く感じています。
順調に行けば、毎年最大20人が輩出されるこうした取り組みが、本県の医師不足、何よりも医師の偏在解消につながるよう後押しをしてまいりたいと思います。
この後も、県議会では論戦は続きます。
各議員の視点に学び、理事者の見解をしっかりと確認しながら、自身の県政に関する見識を更に深められるようがんばってまいります。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 22:39