「皆様、おはようございます。公明党・愛媛県議会議員の木村ほまれでございます。
ちょうど夏休み、お盆休みの真っ只中ということで、とてもゆったりとした今朝の風景ではありますが、連日の猛暑が続く中、明日以降、台風10号が本県に上陸する恐れがあるとのことでございます。どうか皆様、体調管理に加えまして、安全確保にも十分ご留意をお願いいたします。
さて、今朝のご報告ですが、先週の主なトピックスについて申し上げたいと思います。
まず、県議会ですが、常任委員会、特別委員会が開催され、
私が所属する経済企業委員会では「企業誘致・留置に向けた取組状況について」を議題とし、誘致等の目的や方針、近年の状況や実績、今後の展開に関する説明の後、活発な議論が行なわれました。
私からは、ちょうど先月、宇和島市の愛媛県水産研究センターを視察で訪れたわけですが、そちらでの気づきを踏まえながら、
海面養殖日本一を誇る宇和海エリアを“日本一の養殖水産クラスター”として形成すべく、産学官民一体でスピード感を持って取り組んで欲しい旨の要望を申し上げました。
特に、農林水産部など他の部局との連携を密にし、それぞれの新旧事業を精査・統合しながら、
とりわけ南予の地域性を考えますと、高速道路の延伸、8の字ネットワークの早期完結を軸とした“流通・加工関連企業”でありますとか、
やがて置き換わるであろう社会基盤“5G”の進展をにらみ、“ICT関連企業・機関”等の誘致を、県として戦略的に図っていくべきことを訴えました。
次に、えひめICT未来創造特別委員会です。
今回は、「ICTの全体像と利活用について」を議題とし、愛媛大学小林教授のレクチャを受け、質疑がなされました。
ICTという言葉も随分耳になじむようになりましたが、全体像となりますと、なかなか理解十分とまではいかないかもしれません。
そんな中、各委員からは例えば、
「ICTの導入は行政のどの分野が効果的か?」、
「情報セキュリティへの県の対策状況はどうか?」、
「将来的にどんな分野がAIに仕事を奪われるのか?」、
「仮想通過への対応は行政としてどうすべきか?」など、
様々な質問や意見が述べられ、それぞれに対し、小林教授、県の理事者から回答がありました。
詳細は県議会ホームページに譲りますが、大変有意義な示唆を頂いたひと時と感じました。
私は当委員会で副委員長を仰せつかっておりますが、今後4年間どんな議論とアウトプットをめざすのか、めざすべき委員会の方向性について自分なりにしっかり吟味してまいりたいと思います。
その間を縫って8/7、高松市で行なわれた「大島青松園夏祭り」に参加してまいりました。
皆様ご存知の通り、大島青松園とはハンセン病の国立療養所でありますが、
毎年、公明党の県内議員有志で、本県出身入所者の慰問と交流の拡大をめざし、都度様々なメンバーで訪問を重ねてきているところでございます。
入所者の方々は、かつて国の強制隔離政策によって家族や故郷を失い、安全地帯であるべき療養所内にあっても、長年にわたって重大な人権侵害を余儀なくされてきた方々であります。
私が初めて同園を訪れたのは、今から12年前、県議として初当選まもなくの頃でありました。
入所者の皆様から、筆舌に尽くしがたい苦難の歴史をつぶさにお伺いし、涙が込み上げ、言葉になりませんでした。
そして、
決してこのような人権侵害を繰り返してはならない、そのために歴史を風化させてはならない、と決意したことを今もはっきりと覚えています。
あれから10年余りが経ちました。
この10余年の間には、あの有名な「瀬戸内国際芸術祭」、いわゆる「セトゲー」が誕生し、3年に1度、国内外から毎回100万人を超える人を集める、全世界注目のアートイベントとして定着してきました。
島々の活性化にも大きく寄与しているわけですが、実は大島は、その第1回目から作品の展示会場の1つとなっているのであります。
総合プロデューサーの北川フラム氏は、“大島のないセトゲーはありえない”との信念で、同芸術祭を構想。
そして以降、若者、外国人など、性別・人種等を問わず、様々な、そしてたくさんの人々が大島を訪れ、これまで知られることのなかった“100年以上にわたって刻まれた苦難の歴史”が知られるところとなったのです。
今回も、本県出身の磯野さん宅をお邪魔し、車座になって懇談のひと時を過ごしたわけですが、ポツリと感じ入るように、「こんな時代が来るとは想像もできなんだ」と語られた磯野さんのお姿が、とても印象に残りました。
奇しくも安倍総理は先月、ハンセン病元患者家族の訴えを認めて国に賠償を命じた熊本地裁判決について控訴を断念する、と表明を行ないました。
このことは、2001年に当時の坂口厚生労働大臣が患者の苦しみを1日も早く救済する観点から、ハンセン病訴訟の控訴を断念させた経緯がベースとなっており、正しくあるべき道筋であったと私は高く評価いたします。そして入所者ご家族の方々にとりましては、遅ればせとはいえ人権回復の確かな一歩ではなかったかと感慨深く思います。
今後は救済に向けた立法措置が急がれますが、ぜひ当事者に寄り添った内容となるよう、そして超党派で取り組みが進むよう期待したいと思います。
さて、先の「大島青松園夏祭り」であります。
同園には四国4県出身者が入所されており、1996年に「らい予防法」が廃しされて以降は、この夏祭りに、各県から知事や、よさこい踊り・阿波踊りといった慰問団が派遣されているところであります。
が、例年、愛媛を除く3県の出演というのが通例になっており、この日も、香川・高知・徳島の踊り連が入所者から喝采を浴びる中で、本県は出席ならず、正直、残念な思いをいたしました。
愛媛県が足並みを揃えて集う姿を、皆は心待ちに待っておられます。
私もこれまで何度も要望を申し入れてまいりましたが、その日が1日も早く来るよう、引き続き、粘り強く取り組んでまいりたいと思います。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
(写真は、城戸力・西条市議撮影による渾身のスナップ)
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 11:57