「皆様、おはようございます。公明党・愛媛県議会議員の木村ほまれでございます。
連日の真夏日ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。今週も概ね猛暑の1週間となりそうですので、体調にはどうかくれぐれもご留意頂きたいと思います。
さて、本日のご報告ですが、お出かけや旅行の多い今の季節、“夏休み”にちなんで「観光」をテーマに申し上げたいと思います。
観光庁では先頃、
「今年上半期(1~6月)の訪日外国人旅行者(インバウンド)が推計1,663万3,600人となり、過去最高を更新した」
「人数だけでなく、旅行消費額も1兆2,810億円と過去最高記録が更新された」
との発表を行ないました。
これは全国のデータですが、東阪名の三大都市圏を除く地方レベルでの消費額につきましても、昨年初めて1兆円を突破した、とのことで、
近年、“地方を訪れるインバウンドが急増”している背景には、“体験型観光”といった「コト消費」への関心の高まりがあるといわれているのです。
観光白書によりますと、買い物など、いわゆる「モノ消費」を求める訪日客の割合は年々減少し、昨年は全体の約4割にまで縮小。
逆に、各地の文化体験など「コト消費」を求める訪日客が増えており、外国人の呼び込みに成功している観光地では「体験型観光」が極めて盛況との報告が相次いでいます。
例えば、私たちと同じ四国の徳島県。
大歩危・小歩危や、祖谷のかずら橋で有名な「にし阿波」エリアですが、こちらでは、外国人延べ宿泊者数が、2015年から2017年の間で約2倍(約2万9,000人泊)に増加しているのであります。
「古民家の1棟貸し」や、伝統文化である「藍染め体験」、「桐げた工場見学ツアー」など、伝統芸能、加工なしの“本物”に触れたい訪日客の関心を引きつけているとのことです。
また、三重県伊勢志摩地域の海女小屋体験施設では、外国人利用者数が2015年から2018年の間で約2.4倍(約9,300人)となったそうです。
こちらでは、ベテラン海女がインバウンドの方々と“素潜り漁”や“生活”の様子を話しながら“魚介類を手焼きで提供する”ことで好評を博し、大きな経済効果を地域にもたらしているといわれます。
そのような中、先月18日、愛媛と台湾を結ぶ「松山-台北直行便」が就航となりました。
本県の観光振興にとっては、正に朗報であります。
具体的に申しますと、
運航会社は、全日空と同じスターアライアンスメンバーの「エバー航空」で、運航は木曜、日曜の毎週2往復。
所要時間は、北海道とあまり変わらない約2時間30分。
また台湾は、親日の方が多く、私も過去2回訪問した中でそのことを実感したのですが、
その上で、愛媛県と台湾には、教育・文化など、中村知事を中心に育んできた特別な友好の絆があるのです。
例えば、産官学の“産業”分野では、道後温泉旅館協同組合と台北市温泉発展協会との間で交流協定が、JR松山駅と台湾鉄道松山駅との間で連携協定が締結され、
“官”の分野では、愛媛県と台北市、愛媛県と台中市との間で、それぞれ交流に関する覚書が交わされております。
そして“学”、教育の分野では、松山商業や松山工業、松山南高などの高校で台湾の学校との姉妹校提携がなされているなど、正に、“産官学”の絆で結ばれた本県有数の友好都市、それが台湾なのです。
また、別の視点から見ますと、台湾は、本県の外国人宿泊者数の約3割を占める大きな市場でもあり、いよぎん地域経済研究センターの試算では、今回の松山-台北直行便就航による経済効果は年間約5億7,400万円と推計されております。
本県経済の更なる活性化に向けて、いや増して期待が高まります。
そうした中、県としましては、インバウンドの経済効果を道後・松山やしまなみ海道だけでなく全県にわたり波及させるため、この間、デジタルマーケティングを活用した観光情報の発信に既に取り組んでいるところであります。
とりわけ、県のホームページにあります「愛媛の魅力発信キャンペーン動画」、ぜひ皆様にはこちらをご覧頂ければと思います。
実は今、「瀬戸内エリア」が世界中から熱い注目を浴びているのですが、これを見ながら、“なるほど!”と頷ける気がいたしました。
近日、デジタルマーケティングを活用した情報発信の効果に関する検証結果が出る予定とのことですが、楽しみに待ちたいと思います。
また、インバウンド対策として、先月から「モバイルWi-Fiルータのレンタルサービス」を新たに開始しますとともに、
スマホ決済が可能で多言語音声翻訳機器が搭載された「インバウンド対応タクシーの乗り場」が新たに設置されるなど、受入れ環境が急ピッチで整備されています。
さらにアウトバウンド対策につきましても、
★若者対象の「初めての海外旅行応援キャンペーン」、
★台湾限定で年齢制限なしの「パスポート取得応援キャンペーン」、
★「松山空港コナンパーキング駐車料金割引キャンペーン」
といった3つの新たな取り組みがスタート。
県ではこうした取り組みにより、将来的にはインバウンドとアウトバウンドの比率をを6:4くらいのバランスで維持したいというのが知事の構想であります。
以上、本日は、先月定期便が就航した「松山-台北直行便」についてご報告させて頂きました。
観光振興政策は、国においても、県においても、非常に重要な地位を占めており、その意味では今後、「松山-台北直行便」が順調に軌道に乗るまで、私も微力ではありますが全力で後押しに力を尽くしてまいりたいと思いますので、今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
(写真は、愛媛県民だより「愛顔のえひめ7月号」より)
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 11:27