「皆様、おはようございます。公明党・愛媛県議会議員の木村ほまれでございます。
県議会では先週、特別委員会、常任委員会が順次開催され、私が所属する少子高齢化・人口問題調査特別委員会、環境保健福祉委員会では、今回いずれも「少子化対策」に関する議題ということでありました。
ご案内の通り、本年10月から消費税が10%に引き上げられ、その増税分5.6兆円の内、1.7兆円が幼児教育・高等教育の無償化や保育士の増員に使われることとなっています。
少子化対策の1つである子育て支援は、人口減少時代を乗り越えるための最重要課題の1つ。そこで本日は「保育士の確保」についてご報告させて頂きます。
国では、全国で増加している待機児童を解消するため、その受け皿となる保育士を、2020年度末までに約32万人分確保するとしています。
保育士の確保がいかに難しいか、それはデータにも明らかであります。昨年11月時点の保育士の有効求人倍率は3.20倍。本県全産業の有効求人倍率は1.64倍ですので、人材不足の度合いが倍半分違うことになります。
一方、女性を取り巻く環境を見てみますと、本県におきましても社会環境の変化、あるいはワークライフバランスなどの働き方改革の推進により、結婚・出産後も仕事を続ける女性は着実に増えています。
と同時に待機児童も増え、保育所では慢性的に保育士が不足し、現場はますます負担が重くなるという状況が続いているのです。
そうした中、保育士の資格を持ちながら保育所等に勤務していない保育士、いわゆる「潜在保育士」に注目が集まっています。
県内には約9,000人いると目されており、この知識とスキルを持った方々に、ぜひ力を貸して頂きたい、そんな思いで取り組みを進めているのが「愛媛県保育士・保育所支援センター」です。
センターによりますと、潜在保育士の方が現場復帰をためらう理由は、例えば、
「家庭のことを考えると、朝早くから夜遅くまでといったフルタイム勤務は難しい」、
「保育の現場を離れてずいぶん時間が経つので、今の保育の技術や考え方についていけるか不安」、
といった声が上がっているそうです。
そうした中、センターでは、潜在保育士が保育所に再就職しようとする際のご相談や、勤務内容等に関するご相談、また、保育士資格取得希望者にかかるご相談や、保育所に関する募集・採用情報の収集など、現場復帰に関する不安を払拭するために様々なサポートを実施しています。
ふるさと愛媛で育つ子どもたちが生き生きと伸びやかに成長し、その成長を支える保育士や保育所が安心してその成長を見守り育むことができるよう、「潜在保育士」の皆様にはぜひ、その力と経験をもう一度保育の現場で活かして頂ければ幸いです。
そのためには、雇用環境のさらなる改善を進める必要があります。
国ではこの間、保育士として活躍して頂けるよう様々な取り組みを行なっています。
これまでに、民間の保育園等で働く保育士の給与を2013年度以降約13%(41,000円)改善するとともに、技能・経験に応じて月額最大4万円、給与を改善。
ブランクがあることで保育士としての職場復帰に不安のある方を対象として、職場復帰のための保育実技研修を行なうなど、復帰をサポートしています。
また、保育士として現場復帰する際に、40万円を上限とした就職準備金の貸付や未就学児がいる場合の保育料の一部貸付を行ない、いずれも2年間勤務すると返済が免除されることになっています。
さらに、保育士の業務負担を軽減するため、保育士の業務を補助する保育補助者の雇用の支援や、ICT(情報通信技術)の活用による書類作成業務の省力化を支援いたしますとともに、
3歳児の保育において保育士を手厚く配置している場合には保育園等の運営費を上乗せし、保育士のための宿舎の借り上げも月額82,000円を上限に支援するなど、雇用環境のさらなる整備を進めているところであります。
ご興味・ご関心をお持ちの方には是非、愛媛県保育士・保育所支援センターのホームページをご覧頂ければと思います。そして、1人でも多くの「潜在保育士」の皆様に力をお貸し頂ければと思います。
本日は、子育て支援において喫緊の課題である保育士の確保についてご報告させて頂きました。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
(写真は、愛媛県保育士・保育所支援センターHPより)
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 07:45