「皆様、おはようございます。公明党・愛媛県議会議員の木村ほまれでございます。
週末は今年一番の寒波に見舞われましたが、皆さま大丈夫でしたでしょうか。インフルエンザもあっという間に県全域に広がり、先週、警報が発令されたところでございます。どうかくれぐれも体調管理にはご留意くださいませ。
さて、本年は4月に県議選、7月に参院選と続く「選挙イヤー」であり、私も4月の県議選で4期目に挑戦させて頂く予定です。
今、連日、地域の皆様と交流の輪を広げさせて頂いておりますが、皆様から寄せられるご意見ご要望は実に多種多様!というのが率直な感想であります。
そうしたお声の1つ1つを真摯にお受けしながら同時に、私の3期12年の実績やめざす政策等についてお話しさせて頂く機会も日ごとに増えてまいりました。
例えば、
2010年に成立した「県がん対策推進条例」は、本会議での質問から実務作業を経て可決するまでのプロセスにおきまして、当時1期生の私が主体的な立場で取り組ませて頂いた非常に心に残る仕事であり、有難い政策推進実績の1つであります。
このことによって、翌年のがん対策予算が2.3倍に拡大し、これまでになかった新たな支援の取り組みがスタートすることとなったわけでありますが、先日、あるご婦人からこのことについて質問をお受けしたのです。
それは、
“県のがん条例ができ、予算が増え、対策が進んだ結果、具体的に私たちの暮らしにどんな恩恵がもたらされたのでしょうか?”
というものでした。非常に心に刺さりました。
条例制定、つまり、政策を実現すること自体が目的なのではなく、そのことによって当事者及び県民の皆様に“実感としてもたらされるもの”こそが目的でなければならない。そのことを教わった気がいたしました。
そこで本日は、このご婦人のご質問に対し、条例制定が県民生活にもたらしたメリットの概要を5点、お伝えさせて頂きたいと思います。
まず、1点目は「がん検診の受診率の向上」です。
がんは今、医療技術の進歩により、克服が可能な時代となりました。
そのためには、予防や早期発見、早期治療が何より重要ですが、条例ができるまで本県の受診率は非常に低い状態でありました。
罹患した部位や年齢、性別等にもよりますが、概ね20%前後だったものが、条例成立後のさまざまな取り組みによりまして、今は概ね40%を超えるレベルに向上しています。
早期発見により救命につながったというケースは私の身近でもよく聞くところですが、正に“死亡率を下げること”こそ、条例制定の最たる目的であります。
2つ目は「相談支援体制の整備」です。
“なかなか主治医には相談できないことや、当事者にしかわからない辛さや悩みを安心して打ち明けられる場所がほしい”、“適切なアドバイスや安らぎが得られる相談窓口がほしい”。
これは条例作成過程でお聞きした当事者の実際のお声ですが、条例制定からこの間、町なかに、拠点病院の中に、相談窓口の設置が着実に拡大しています。
3つ目は、「がん治療に関する高い技術を持った病院、人材の育成と拡大」です。
四国がんセンターや県立中央病院がある中予だけでなく、東予でも南予でも安心してがん診療が受けられる環境の整備が前進しています。
4つ目は、「心のつらさを和らげる緩和ケアや在宅医療の普及」です。
「病院で罹患した部位を治療する」ことだけが、がん治療ではありません。
罹患を告知された瞬間から、絶望感や恐怖感など心に生じる苦しみ、この辛さを受け止め和らげてくれるケアが必要で、これを「緩和ケア」と言いますが、
県では条例制定後、1つでも多くの希望と安心を、患者とご家族の皆様に提供できる環境づくりを進めています。
そして、5つ目は「がん登録の実施」です。
今、国民の2人に1人はがんになる時代といわれますが、その根拠はどこにあるのでしょうか?
実は、このデータは「がん登録」に基づいたものなのです。
それまで、がん患者の治療データは地域や病院で個別バラバラに存在していましたが、これを一元化する制度が2016年から全国でスタートしました。
現在約3年が経過した所ですが、今後、がん登録のデータが蓄積すればするほど、
例えば、愛媛県内にどのくらい肺がん患者がいて、それに対処するには何人の医師が必要なのか、
また、どの年代にどんながん検診を行うのが効果的なのか、
あるいは、がんの医療ニーズに対してどのくらい拠点病院が必要なのか、
など、地域や属性をはじめ科学的見地に基づいた「本県独自のがん対策計画」を立てることが可能となります。
その結果、より適切で効果的ながん治療が行われ、より多くの患者ががんを克服することができる、
そんな未来を県民の皆様にもたらし感じて頂けるとすれば、それが最大の条例制定のメリットだと私は確信いたします。
今後もさらに地域へ、皆様のもとへ飛び込んでまいりたいと思います。
ぜひ皆様のいろんな声を、私、木村ほまれにお聞かせください。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
(写真は大寒波の翌日、久万高原町にて)
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 22:28