「皆様、おはようございます。公明党・愛媛県議会議員の木村ほまれでございます。
県議会では先週、一般質問、常任委員会等で活発な論戦が行われ、いよいよ本日が閉会日となります。
私は、所属する環境保健福祉委員会で、県有施設の運営のあり方や改正水道法が本県に与える影響、また風疹など感染症対策などについて取り上げ、種々の提言、要望を申し上げたところですが、このあと、しっかりと採決に臨んでまいりたいと思います。
さて、先週14日、自民・公明の与党両党が、来年度の税制改正大綱を決定しました。本日はその概要について、特に公明党の主張で盛り込まれたポイントについてご報告したいと思います。
まず最大のポイントは、来年10月の消費税率引き上げを見据えて、景気・経済が腰折れしないよう力強く支えるための施策と需要の平準化対策が盛り込まれている点であります。
特に、自動車や住宅といった高額な耐久消費財で駆け込み需要や消費の反動減が生じますと、経済全体に大きな影響を与えることになりますが、そうした事態を回避するため、そして需要の平準化を図るために、自動車や住宅の購入に関する負担を軽減する措置が盛り込まれました。
これは、消費税引き上げ後の方がメリットが出るように、と公明党が主張し、盛り込んだ点であります。
例えば、自動車税。
来年10月以降に購入した車について1,000~4,500円が恒久的に減税されることになりますが、私どもの要望により、より多くの人が購入する“大衆車”の減税額が大きくなっています。
一方、自動車税は地方にとって大事な税収であります。減税に伴う約1,320億円の減収分をどう補填するか?ということにつきましては、エコカー減税の対象車種の見直し等により地方の税収が減らないよう工夫がなされました。
住宅に関しましては、購入支援策として、住宅ローン減税が現行の10年から13年に延長されることとなります。
10年目までは現行通りローン残高の1%が控除され、11年目からは消費税率引き上げ分に相当する建物価格の2%を上限に、所得税から控除される仕組みで、来年10月から2020年末までに購入・居住した人が対象となります。
次に、今回焦点となったのは、未婚のひとり親支援でありました。
公明党は、子どもの貧困対策の観点から、未婚のひとり親世帯の支援措置について強く主張し、粘り強く自民党と交渉を行った結果、事実婚状態ではないことを条件として、給与204万円以下の人の住民税が寡婦と同じ非課税となることとなりました。
そうなりますと給付型奨学金の給付や国民年金保険料の全額免除等の対象となりますし、0~2歳のお子さまがいらっしゃる場合は幼児教育・保育が無償化の対象となり、子育て負担が大幅に軽減されることになります。その他にも今回は、寡婦控除を所得税に適用した場合に見合う減税額である年1万7500円を児童扶養手当に上乗せすることも盛り込まれることとなりました。
次に、事業承継です。
昨年度の税制改正で個人事業主への対応が課題として残されておりましたが、公明党は今回の改正で、個人事業主の代替わりを促進するための新たな優遇措置を盛り込みました。
個人事業主が事業用の土地や建物を引き継ぐ際に、贈与税や相続税を全額猶予する制度で、10年間の時限措置として実施されます。
また、中小企業に関する軽減措置も拡充されました。
資本金1億円以下の法人企業を対象に、年800万円までの所得に適用される法人税率を19%から15%に低くする特例措置をはじめ、設備投資促進に関する減税期間を2年延長するなど、中小企業を手厚く支援する内容となっています。
その他、地方法人課税です。
今の仕組みでは地域間の財政力格差はますます拡大する傾向にあり、その是正が大きな課題となっているわけですが、今回、都市と地方が将来にわたって持続可能な形で発展できるよう新たな工夫が盛り込まれました。
まず、企業が都道府県に払う法人事業税の約3割分を切り離し、特別法人事業税(仮称)を創設し、これを特別法人事業譲与税(仮称)として都道府県に再配分するという制度でありまして、
この措置により、法人事業税と法人住民税の法人2税の都道府県格差が現在の最大6倍から約3倍までに縮小することが見込めるとのことで、都会と地方の財政力格差が是正されるよう期待したいと思います。
以上、本日は自民・公明の与党両党が決定した来年度税制改正大綱の概要、特に公明党の主張が盛り込まれたポイントについてご報告させて頂きました。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 09:00