「皆様、おはようございます。公明党・愛媛県議会議員の木村ほまれでございます。
先週は、台風19号・20号が日本列島に相次ぎ接近、上陸しました。幸い、本県では大事には至りませんでしたが、本格的な秋に向かう今からがむしろ台風シーズンとなります。昨年9月、10月の大型台風は、未だ記憶に新しいところでもございます。油断なく、日頃から備えを進められますよう、何卒ご理解ご協力の程宜しくお願い申し上げます。
さて、先週は県議会公明党といたしまして「9月補正予算に関する会派要望」を中村知事に提出させて頂きました。
先週もお伝えしましたが、会派要望とは、県議会公明党として早急に実施して欲しい事業、政策等を知事に対し要望するものでございます。
今回の内容は、先の西日本豪雨による災害からの復興、被災者の生活再建をはじめ、この間、県下各地から寄せられた意見や当面する諸課題も含め61項目に上りますが、本日はその主なものについてご報告したいと思います。
まず、災害関連ですが、これまでややもすると南海トラフ地震を念頭においた地震対策に偏りがちだった点を踏まえ、水害、とりわけ中小規模の河川対策の抜本的見直しを求めました。
ご案内の通り、近年の豪雨では、土砂の流出による河床の上昇や流木等による橋梁での河道閉塞の発生により、中小河川が決壊、氾濫するケースが多発しています。
これまで河床掘削については、ピーク時の1/3程度の予算の中で、補修レベルに留まり遅遅として進まなかった実情がありますが、あらためて総点検を行い必要に応じた改修を進めるとともに、住民に対する水害リスク情報の確実な周知や防災意識の啓発に努めることを要望いたしました。
また、大洲市や西予市等の被災地において、ハザードマップで示された浸水想定区域と今回の被害区域を比較したところ、ほぼ一致。ハザードマップの有用性があらためて確認されたことを踏まえ、県として自治体と連携し、地域防災力の強化に向けたハザードマップの活用の強化を求めました。
肱川水系で問題となっているダム操作に関しまして、地球温暖化による豪雨の増加は既に常態化しており、国に対し徹底的な検証と、豪雨を前提とした操作の見直しを強く求めますとともに、発電事業、工業用水道事業も含め、ダムの安全管理に万全を尽くすよう求めました。
特に今回、被害が甚大だったのは南予でありましたが、迅速かつ広範囲にわたる被害状況の把握においてドローンの有用性があらためて確認できました。今後、発災の初動段階での人命救助や不明者の捜索といったドローンが有する効用を最大化させるべく、全県への機器配備の拡大や人材育成の強化に取り組むよう申し入れを行いました。
また、産業経済に関してですが、中小企業の経営支援・グループ補助金についてであります。
経営者の切実な要望であった手続きの簡素化をはじめ、商店や工場などより多くの中小企業が活用できるよう周知や助言等の配慮を求めました。
これについては、知事から即答を頂きました。9/1付で県庁内に産業復興支援室を新設し、大洲市・西予市・宇和島市にて国・自治体・民間が一体となった相談窓口を開設するとのこと。これによって申請手続きがよりスピーディで円滑に進み、事業者の経営再建が大きく進むことを期待したいと思います。
次に、南予の基幹産業である農林水産業についてですが、
かんきつ王国愛媛最大の産地として、戦略的な農地の集約化と園地の再編成を図るとともに、改植・品種改良等にも取り組みこれまで以上の産地復興を実現すべく取り組むこと。また、養殖漁業においては、赤潮・水潮による魚の大量斃死や漁具の損壊などの深刻な被害を踏まえ、再興に向けた支援に取り組むことを求めました。
豪雨関連以外では、“災害”と言われた今年の暑さが来年以降も続くことを視野に入れ、教育・文化・スポーツの各分野で総合的な暑さ対策を講じること。とりわけ、本県の公立小中学校のエアコン設置率は5.9%と低く、可及的速やかに設置が進むよう取り組むことを求めました。
また、松山市から県に対する要望ということで、子ども医療費の無料化に向けた補助率の引き上げを求めました。
実は、無料化の対象となる子どもの年齢ですが“高松市・高知市は小6まで”、“徳島市は中3まで”となっているのに対し、四国の県都で松山市だけが“就学前まで”となっているのです。この格差は、問題です。
松山市は四国最大の都市で他県から転入される子育て世代も多いのですが、子どもに医療費がかかることに対して多くの方が一様に驚かれます。その最大のネックと指摘されているのが、実は、県から松山市に対する補助率の低さ、なのです。
この春、公明党では松山市議団が市民約13万人の署名を集め、市長に申し入れを行いました。残念ながら今回の実現には至りませんでしたが、その際にも言及があったのが“県の補助率の低さ”です。
松山市は政令指定都市に次ぐ中核市であり、一定の分野においては県と同等の権限を有しますから、その点において支援がなかったり他の市町より支援が薄かったりということはあるのですが、同じ中核市を比べた場合、それでも本県の補助率は低いのが実態です。
県からの補助率を見ますと、全国43ある中核市の中で40市が1/2なのに対し、本県は1/4となっております。これを他県と同様、1/2に引き上げるべきと強く申し入れさせて頂きました。財政的な判断もありますが、子育て支援の観点からぜひ思い切った決断がなされますよう心から期待を寄せたいと思います。
以上、本日は9月補正予算に関する会派要望の概要についてご報告させて頂きました。ブログに全文を掲載しましたので、詳しくはそちらをご覧頂ければ幸いです。
引き続き、被災地の復興、被災者の生活再建をはじめ各要望の実現に向け、県議会公明党としてしっかりと取り組んでまいりたいと思います。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 21:30