「皆様、おはようございます。公明党・愛媛県議会議員の木村ほまれでございます。
週末は台風12号の接近に伴い、西日本豪雨で地盤がゆるんだ地域や損壊した河川等での二次災害が懸念されましたが、幸いにも大事には至らず胸を撫で下ろす、そんな週明けとなりました。
発災以降、私自身“被災地支援”を軸に活動を進めさせて頂いておりますが、本日は、取り組みの中で私が感じたいくつかの課題についてご報告したいと思います。
まず、火曜日ですが、未だ断水が続く宇和島市吉田町で、地元の公明党市議3名とともに、民家の泥かき、ゴミ出し、家屋の洗浄など、ボランティア活動を行いました。
これまでに経験したことのない汗をかきながらも何とか熱中症にならずにやり終えることができましたが、こうした重労働と過酷な作業が毎日続く被災者の方々のご苦労に心を痛めるとともに、ともかくまだまだ多くの人手が必要であることを痛感いたしました。
続く水曜日は、県議会・環境保健福祉委員会として、大洲市の災害ゴミ仮置き場、西予市野村町の避難所、吉田町の浄水場を視察してまいりました。
災害ゴミに関しまして私は、3年前の本会議で「すべての市町で災害廃棄物処理計画策定を急ぐべき」と質問しましたが、残念ながら体制が整う前に被災した形となりました。忸怩たる思いもありますが、実態を含め十分な検証を行い、あらためて推進を図ってまいりたいと思います。
避難所となっている野村小学校体育館では、先日、人気グループ嵐の松本潤さんや歌手のさだまさしさんらが激励に訪れるなどの報道もありましたが、約100人の方々がダンボールで仕切られたスペースで過ごされていました。
クーラーも10台配備されており、西予市の職員、県外からの派遣職員、ボランティアなどスタッフの様々な工夫と配慮ある運営で、これまでのところ大きなトラブルはないとのことでしたが、ともあれできるだけ早く住まいを確保する必要性を痛感しました。その間の心理的なストレスのケアや、エコノミー症候群の予防など、心身の健康面に十分配慮がなされるよう後押しをしてまいりたいと思います。
宇和島市の吉田浄水場は文字通り同地区住民の水源となる施設でありましたが、今回の豪雨で完全に破壊され、現場は正に息を呑むような壮絶な光景でありました。
そのため未だ断水が続いているのですが、代替となる浄水施設の工事が、新たな場所で、8月上旬の通水試験開始をめざし急ピッチで進められていました。
被災地の復旧を加速させるために何より必要なものは水であることを、先日のボランティア活動で痛感した所でありますが、特に、泥につかった家屋の洗浄や、日々のトイレやお風呂など、被災者が日常生活を取り戻すには大量の生活用水が必要なのであります。
その意味で今回の新たな浄水施設の建設は、被災者にとって待望久しい朗報であることでしょう。特段のご協力を頂いた東京都や自衛隊など関係者各位に心から感謝申し上げたいと思います。
そして昨日は、台風12号が接近・通過する中ではありましたが、公明党・山本ひろし参議院議員、地元宇和島市議団とともに終日、吉田町を訪問しました。
土砂災害は町内だけで600箇所を超え、今も山肌の至るところと言っていいほど息を呑む爪あとが残されていました。
玉津地区など崩落現場の確認後、県みかん研究所を訪問し、加美所長に各施設と圃場をご案内頂きながら、被害状況をお伺いしました。
吉田町は“みかん発祥の地”であり、同研究所は“かんきつ王国・愛媛”にとりまして、新ブランド・次世代品種開発の“心臓部”です。
近日発表予定の新品種の苗木は何とか事なきを得たようですが、今後の研究開発に極力支障が出ないよう、圃場の修繕や施設の改修など後押しを図ってまいりたいと思います。
JAえひめ南では黒田組合長、濱本共選長からお話を伺いました。
同組合は、宇和島市、鬼北町、松野町、愛南町を管轄する南予最大の総合JAであります。
本県の農林水産業の被害額は既に平成最多となり430億円を超えておりますが、農業がその8割近くを占めているのです。
地区によっては産業の持続さえ危ぶまれる事態とのことで、同組合の現状は極めて深刻でありました。
折りしも若い世代の就農が順調に増えている最中でもあり、若者が希望を見失わないよう、又、ベテラン農家から生産意欲を奪わないよう、喫緊対応、抜本対策、両面でのご要望をお預かりしました。
養殖漁業者からは、タイやハマチなど養殖の被害状況を伺いました。
豪雨により流れ込んだ泥や雨水による水潮、また赤潮による窒息死で、養殖魚が大量に斃死し、網など漁具設備の損傷、大量の死魚の回収廃棄、稚魚を仕入れ成魚になるまでの機会損失など、深刻な被害が生じておりました。農業ばかりでなく水産業にも力強い支援を、との言葉が強く心に残りました。
その他、民間企業にも足を運ばせて頂きましたが、現場に行かなければわからない気づきや、被災者の切実な思いを肌で感じる、先週の調査となりました。
県議会では明日が臨時会、そして9月定例会へと議論が進んでいくわけですが、被災者の皆様からお聞きしたこと、感じたこと、また、被災地でなくとも不安を感じ要望を抱く県民の皆様の声を、しっかりお届けし、災害に強い愛媛の構築に向けて全力で取り組んでまいりたいと思います。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 23:06