「皆様、おはようございます。公明党・愛媛県議会議員の木村ほまれでございます。
西日本豪雨の発生から3週間が経とうとする中、一刻も早い復旧を妨げるかのような連日の猛暑が新たな気がかりとなっています。
気温が40度を超える地域も出ており、皆様におかれましても体調面には十分にお気をつけお過ごし頂きたいと思いますし、私自身、油断を廃し、災害支援に全力で取り組んでまいりたいと思います。
さて、先週は、西日本豪雨災害の復旧支援に関しまして、国と県から新たな支援策が発表されました。本日は、このことについてご報告したいと思います。
まず、国の方ですが、先週21日の記者会見で安倍首相は「24日の閣議で西日本豪雨災害を激甚災害に指定する方針」であることを明らかにしました。
激甚災害に指定されますと、復旧事業に対する国の補助金が最大9割程度にまで引き上げられ、被災自治体にとりましては、財政負担が大きく軽減され、迅速な復旧に専念できる、そんな大きな後押しとなるわけです。
被災した農地や公民館、図書館、私立学校などが補助対象となりますが、その他にも、勤務先が被災した労働者についても失業者とみなし失業手当を受けられるようにするなど、できるだけ幅広い事業を支援の対象に含めるとの考えが示されました。
また、予備費などと合わせて4,000億円の財源を活用し、生活再建や生業の復興に向けた対策パッケージが早急にとりまとめられる予定とのことで、復旧復興に向けた各事業の加速に心から期待を寄せたいと思います。
次に、県の方ですが、中村知事は19日、今回の豪雨災害にかかる7月補正予算を専決処分したことを発表しました。
専決処分と申しますのは、緊急を要するため議会を招集する時間的余裕がない場合に、首長が議会の決定の前に自ら処理・決定することができるという、地方自治法に定められた権限です。
私は、タイミング的にも内容的にも今回の知事の決断を評価したいと思います。
補正予算額は、一般・特別会計合わせて45億6,020万円で、主な内容は4つ。
1つ目は、「避難所運営等支援」です。
避難所の設置・運営をはじめ、生活用品等の調達や入浴支援、応急仮設住宅の確保に取り組むほか、県バス協会等との協定に基づく被災者やボランティアの輸送や、被災市町への県職員の派遣、感染症予防のための防疫対策の実施、さらに被災した児童生徒の心のケアを行うためスクールカウンセラーを緊急派遣する事業等が盛り込まれました。
2つ目は、「被災者生活再建支援」です。
これは、国の被災者生活再建支援法に上乗せ、拡充する形で県が独自に助成を行うものでございます。現在、被災者生活再建支援法が適用されているのは7市町ですが、その他の13市町につきましても、同等の支援が受けられるよう対応いたしました。具体的には、全壊375万円、大規模半壊325万円、半壊37万5000円、一部損壊・床上浸水22万5000円を限度に、家の解体、撤去、整地、補修や、新しい家の建設などに活用できる支援金が支給されることになります。
3つ目は、「営農継続支援」です。
豪雨による農林水産業の被害は20日現在で約433億円にのぼり、平成最多だった2004年の台風災害の314億円をすでに上回り、さらに増える見通しです。その内訳は農業が327億円、林業が102億円、水産業が3億円となっており、圧倒的に農業の被害が深刻であることが伺えます。これに対し、直ちに必要な措置として、被災した果樹や水稲、野菜等の生育回復や病害予防を図るほか、設備機械の被災により自力での農薬散布や収穫作業が困難となった農家を支援する内容が盛り込まれました。
4つめは、「中小企業者支援」です。
被災した中小企業や個人事業主に、年1.0%の低利で融資する「災害関連対策資金」制度を新たに開始します。保証料は、県信用保証協会が一律0.1%引きした年0.35~1.80%を全額補助、融資枠は30億円で取扱期間は来年3月31日まで。県内に事業所があり、浸水や土砂崩れなどで被災し、営業や操業などを短縮・停止しているなどの条件に該当する法人か個人が対象となります。
以上が県の先決補正予算の概要でございます。
連日の猛暑に加え、復興への道のりはまだまだ緒に着いたばかりであります。日々変化する被災地のニーズと、被災者お1人お1人に心を寄せながら、官民挙げた“チーム愛媛”で、この難局を必ず乗り越えてまいりたいと思います。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 19:00