本日午前、県議会少子高齢化・人口問題調査特別委員会として、3日間の日程で九州方面への視察に出発。
福岡空港に到着後、最初に向かったのは「さが出会いサポートセンター」。佐賀県が地元広告代理店に委託して行う婚活支援事業の実績と今後の展望について調査を行いました。
ご案内の通り本県は、ビッグデータを活用した“えひめ方式”と言われる婚活支援で高い成果を挙げ全国から注目されていますが、佐賀県の取組みは本県とは一線を画するものでありました。
最も大きな違いは、広域連携事業であることです。
愛媛県の婚活支援事業は基本的に県内完結ですが、こちらでは九州・山口の9県を1つのエリアとして展開し、その取りまとめを「さが出会いサポートセンター」が行っているとのことでした。
普通に考えますと、“9県の中でわが県の若者がどんどん他県へ流出したらどうしよう” といった心配が先に立つところですが、同地域では「人口移動の約半分が圏域内に留まる」というデータを“強み”と捉え、それを活用した事業モデルを構想した点が素晴らしいと感じました。
本事業を推進するのは、“九州はひとつ”を理念に知事と経済団体の代表で構成される「九州地域戦略会議」で、より上位構想である「九州創生プロジェクト」をテーマごとに各県が責任者として企画立案しながら推進する流れとなっています。
こうした中、佐賀県は「出産等の希望が叶う社会づくり」を担当し、婚活支援の他さまざまなプロジェクトを推進しています。
それらの詳細についてお話を伺ったのですが、私が最も感銘を受けたのは2年前にスタートした「ワークライフバランス推進キャンペーン」です。
九州・山口地域の男性は家事関連の時間が全国平均より短く、妻は夫に比べて約7倍働いていると言われており、そうした男性の意識を改革するために本キャンペーンが立ち上がったとのことでした。
その後、九州・山口のみならず、全国、全世界へと反響が広がったのですが、動画を見せて頂きその理由が頷けました。ご存知の方も多いと思いますが、まだの方はぜひご覧ください。
(こちらをクリック⇒「知事が妊婦に。」九州・山口ワーク・ライフ・バランス推進キャンペーン)
そしてキャンペーンから2年後の調査では、家事時間が増えるなど男性の意識改革が大きく進むとともに、出会い・結婚・子育て支援等の成果にも好影響を与えていることが明らかとなったそうです。
佐賀県はじめ九州・山口の取組みに敬意を表しますとともに、今回の知見を生かしながら、地方創生という視点から本県の婚活支援がさらに充実したものになるよう取り組んでまいりたいと思います。
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 21:00