県議会9月定例会に先立ち、本日午前、中村知事に補正予算に関する会派要望を提出しました。
以下長文となりますが、所管する部局別にまとめましたのでぜひご参照頂ければと思います。
また、その他のご要望等ございましたらぜひお気軽にお寄せください。会派として今後の議会活動の参考とさせて頂きます。
【総務・企画・国体関係】
1)国体後を見据え、ハード施設はもとより、これまで培った選手強化システムや大会運営ノウハウ、市町・競技団体とのネットワークなど国体レガシーを活かし、東京五輪での県勢躍進、スポーツ立県えひめを実現すること。
2)今月、NPO主催による高校出前授業が県内で初めて行われた。18歳選挙権が導入された昨年以降、こうした若者グループによる政治教育が全国的な広がりを見せている。政治の中立性確保に困惑もある中、教員だけでなくNPOや現職議員等を活用し主権者教育の更なる充実を図られたい。(教育委員会と連携)
3)森林の整備活用は地域経済の振興、水源の涵養、県土保全等に資するが、林業を取り巻く状況は依然として厳しい。持続的な森林整備を行うことができるよう国に対して森林環境税を創設するよう強く働きかけること。(農林水産部と連携)
4)先月、四国新幹線整備促進期成会が発足し東京決起大会が開催されたが、県民の関心はまだまだ低い。導入の目的・ルート・経済効果などの情報発信を通じ県民の理解促進を図るとともに、国に対しては4県連携の下、1日も早い整備計画への格上げ実現を求めること。
5) 年々、地方の公共交通が縮小する中、自治体等によるコミュニティバスの運行が全国的に拡大している。今年度策定予定の県地域公共交通網形成計画では、人口減少後を視野に入れ、ウーバーなどの最新サービスや自動運転実験など幅広い観点から検討を進められたい。
6)自治体が積み上げた基金に対して、財務省が見直しを求め続けている。地方財政審議会や知事会からは「頑張って災害時の対応など緊急時に備えているのに余裕があるような捉え方は不適当」と財務省に反論していると聞く。それぞれの自治体が節約・工夫・努力をし、何とか基金を確保している現状の発信を積極的に図ること。
7) しまなみ海道をウオーキングで巡る「第17回瀬戸内しまなみ海道スリーデーマーチ」が今治市、尾道市等の主催で10月13日~15日に開催される。しまなみの魅力を知ってもらう良い機会であり、県としても情報発信に努められたい。(経済労働と連携)
8)離島の航路について、利用者と事業者に対しての一層の支援策が必要。法整備も含め国に働きかけを図ること。
9)5月末に施行された「改正個人情報保護法」について、旧法の時から続く過剰反応として地域で災害弱者等の名簿による掌握が出来ていない等の問題がある。国の個人情報保護委員会では、名簿作成の注意事項などを発信しているが、常識に沿った対応をしていれば問題はない。この際、個人情報の活用についても県民の理解を深めるよう図ること。
10)衆議院の小選挙区見直しについて、参議院選挙の合区の時にも議論になったが、本当に1票の格差だけで判断すべきなのか疑義を呈さざるを得ない。地方の声が届く選挙区制度を関係機関に要望されたい。
11)昨年度の県内移住者が飛躍的に増えたことには敬意を表したい。その上で伸びしろを鑑み、一層の増加を図ること。
【県民生活・環境関係】
1) 四国電力は伊方原発で出た使用済み燃料の保管について乾式貯蔵を導入する方針だが、今後の作業において保管が長期化しないよう、安全性確保を最優先に取り組むよう四電に対し強く求めること。また、2022年に運転開始から40年を迎える2号機について、四電は廃炉か再稼働か年内にも判断する予定と聞く。その際、利益優先ではなく飽くまでも安全性確保の観点から原則40年廃炉をベースに判断するよう四電に求めること。
2)原子力規制委員会が原発の抜き打ち検査ができるよう、先の国会で法改正がなされた。ただ委員会自体の体制を整えるのに多少の時間がかかると聞いている。昨年の田中委員長の来県は印象深いものとなった。そのような経過も踏まえ9月に新任予定の更田新委員長には早期の来県を要望されたい。
3)非常に攻撃的で毒性の強い外来生物ヒアリが日本に上陸し、その生息範囲に広がりを見せている。本県への上陸を防ぐ水際対策を始め、予防や駆除、健康被害への対処など積極的に情報発信に取り組むこと。同じく、三島川之江港では先日アカカミアリが確認された。すでに駆除されたと聞くが、同様の措置を願いたい。
4)民間が開発したスマホの無料アプリ「愛媛県防災ガイド」が話題となっている。災害時の避難所やハザードマップも表示され、スマホに防災情報を集約したアプリとなっている。紙媒体では、いざという時に対応できないことが想定されるので、県としても県民に情報提供されたい。
5)本年7月に発生した九州北部豪雨は多数の犠牲者を生む大規模災害となった。主要因である線状降水帯は本県にも発生しうるものであり、被災地と同様に中山間地が多く県土の7割を森林が占める本県として、油断を廃し市町と連携しつつ、県地域防災計画(風水害対策編)の見直しを早急に図ること。(土木部と連携)
6)性犯罪を厳罰化する改正刑法が今月から施行されるが、本県では被害者の相談窓口となる「性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター」が未だ設置されていない。センター設置を含め被害者が安心して相談できる体制を早急に整備されたい。
7)災害ごみ処理計画について、市町も含め早急に整備すること。
【保健福祉関係】
1)本県だけ割引がなかった精神障害者に対する路線バス利用について先日、事業者団体が半額補助導入を決定した。10月の全国障害者スポーツ大会に間に合い安堵する。また無理解から盲導犬等を拒否する店舗や施設も多くある。障害者差別解消法が施行されて1年余り、障害者に対する合理的配慮について官民ともに理解が深まるよう一段の取り組みを求めたい。
2)女性就業率80%を念頭に保育所等の整備計画が妥当か、早急に見直しを図ること。
3)受動喫煙対策の強化を求める「健康増進法」改正案について、世界基準に沿った改正を早期に盛り込むよう国に対し働きかけること。
4)2018年度の国保運営主体の都道府県移管について、いずれ県内一律の保険料が想定される。そうした問題も含め円滑な移管がなされるよう市町と協議推進を図られたい。
5)本県の肝がん発症率は全国的にも上位に位置する。肝がんの原因は殆どがウィルス性肝炎であり、本県にはキャリアが多いとされている。肝炎ウィルス保持の検査とウィルス除去について積極的に推進を図られたい。
6)ドクターヘリ運行から半年。県民の関心も高く、成果も上がっていると聞く。関係機関と連携を密にし、より効果的で安全性の高い運行を図られたい。
7)2016年の出生数が初めて100万人を切った。女性の就業率が向上する中、幼児教育の無償化は子育て支援策として、出生率の向上に寄与することが期待される。早期実現を国に強く要望されたい。
8)子供の貧困調査で7人に1人が貧困であるとの結果となった。前回調査より、2.4%の改善となったことは雇用状況の改善によるとされている。前項の幼児教育の無償化の早期実現とひとり親世帯への支援を図られたい。
9)先日公表された国民生活基礎調査で75歳以上同士が介護をする老老介護が初めて3割を越えた。介護人材や財源の確保も必要だが、認知症対策と寝込まないための徹底した介護予防、リハビリが必要。健康えひめに向けて積極的に取り組みを図られたい。
【経済労働関係】
1)中小企業の設備投資を促進させるため、今年度拡充された中小企業向けの設備投資促進税制の周知拡大に取り組むこと。
2)しまなみ海道をウオーキングで巡る「第17回瀬戸内しまなみ海道スリーデーマーチ」が今治市、尾道市等の主催で10月13日~15日に開催される。しまなみの魅力を知ってもらう良い機会であり、県としても情報発信に努められたい。(企画と連携)
3)買い物弱者対策として移動販売車を運行している県内業者に対しての支援策を図られたい。採算が合わないことから撤退する業者も多い。利用者から困惑の声を多く聞く。一方、業者は開業時に若干の国の補助があるが、運行すればするほど赤字がかさむとの声も聴く。行政の支援を望む。
4)テレワークや早朝出勤など、多様な働き方を導入し、固定観念を取り払って働き方改革の推進を図られたい。
【農林水産関係】
1)森林の整備活用は地域経済の振興、水源の涵養、県土保全等に資するが、林業を取り巻く状況は依然として厳しい。持続的な森林整備を行うことができるよう国に対して森林環境税を創設するよう強く働きかけること。(総務部と連携)
2)全国的に地野菜がブームとなっている。背景には健康志向とその地に合った先人の知恵の凝縮があるという。愛媛の地野菜を発掘し資産として活用を図ること。
3)日欧EPAの大筋合意を受けて、生産者からは不安の声が多く聞かれる。特に畜産と乳製品について生産者を守る施策を国に対して強く要望されたい。
【土木建設関係】
1)国では空き家対策や経済活性化のため、今夏から優良中古住宅認定制度を導入するなど中古住宅市場規模の倍増を掲げ取り組みを進めている。空き家率ワースト2位の本県としても国と連携し対策強化に取り組むこと。また、住宅セーフティネット法の改正を踏まえ、空き家を活用した住宅確保要配慮者向けの住宅対策に取り組むこと。
2)県営住宅において高齢死別による独居化が増えており、エレベータ新設やバリアフリー化、低層階移転、名義書換などの要望が絶えない。今後更なる増加が予想される中、国・市町と連携を図りながら抜本的な対策を講じること。
3)本年7月に発生した九州北部豪雨は多数の犠牲者を生む大規模災害となった。主要因である線状降水帯は本県にも発生しうるものであり、被災地と同様に中山間地が多く県土の7割を森林が占める本県として、油断を廃し市町と連携しつつ、県地域防災計画(風水害対策編)の見直しを早急に図ること。(県民環境部と連携)
4)国道441号線 鬼北町大宿の拡張について整備促進を図ること。
5)国道378号線の未整備箇所について、防災道路としての重要性からその整備促進を加速させること。
6)県道37号無月トンネルで死亡事故が絶えない。抜本的な安全対策を講じること。
【公営企業関係】
1)再生エネルギーの内、小水力・水力発電は、地産地消という観点から地方に適したエネルギーとして可能性を秘めており、市町との連携、及びダムの空き容量の活用・嵩上げ等、発電能力や販売量の向上によりさらなる普及拡大を図られたい。
【教育文化関係】
1)本県の公立小中学校のトイレの洋式化の推進を図ること。
2)今月、NPO主催による高校出前授業が県内で初めて行われた。18歳選挙権が導入された昨年以降、こうした若者グループによる政治教育が全国的な広がりを見せている。政治の中立性確保に困惑もある中、教員だけでなくNPOや現職議員等を活用し主権者教育の更なる充実を図られたい。(総務部と連携)
3)小中高生におけるスマートフォン等の使用が問題となっている。長時間使用による学習への障害や健康面への不安、そしてSNSを通じて犯罪に巻き込まれるケースなど枚挙に暇がない。適正な使用について、指導を図られたい。
【警察関係】
1)高齢者が免許返納した場合の優遇策について、企業に加えて自治体も取り組みを始めたが、より一層の推進を働きかけられたい。
2)75歳以上の高齢者の免許更新時の認知機能検査について慎重で丁寧な対応を図られたい。
3)国体、障がい者スポーツ大会の警備について、無事故を期して取り組まれたい。
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 19:00