「皆様、おはようございます。公明党・愛媛県議会議員の木村ほまれでございます。
いよいよ8月も、最終週。朝夕には秋の気配を感じる季節となりましたが、今日も日中は30度を超える真夏日の予想です。くれぐれも体調管理には気をつけてお過ごし頂ければと思います。
さて、県議会でございます。
先週から質問戦が始まり、私も代表質問に立たせて頂きました。この間、会派で取り組んできた事項を中心に質問を行いましたが、本日はその質疑の概要についてご報告したいと思います。
質問の1つ目は、豪雨対策についてです。
まず冒頭で、先月の九州北部豪雨災害は、決してよそ事・他人事ではないということを申し上げました。
近年のデータを調べますと、ゲリラ豪雨、集中豪雨は決して異常ではなく常態化していることがわかります。
特に私が注目するのは、警報が出るなど災害が発生する前、兆しの段階です。
その段階で私たち県民1人1人が適切に行動できれば一番の理想なわけですが、今回、また過去の事例を見ましても、非常に難しいわけです。過去の事例を教訓としながら、県として今後どう取り組むのか質しました。
全体として前向きな答弁を頂き、補正予算案にも私が指摘した不安を解消するための事業が多く盛り込まれており、市町と連携したオール愛媛で防災・減災力の向上に努めていくとのことでありました。
2つ目は、SDGsについてです。(8/14ブログで詳述)
その理念を県の各種計画・戦略に反映させ、学校教育などで啓発に努めてほしいという提案でしたが、いずれの答弁もほぼ満額回答を頂き、実効ある今後の取り組みを見守ってまいりたいと思います。
3つ目は、自殺対策です。
実は、わが国の10代~30代の若者の死亡原因の第一位は自殺で、これは世界でも最悪レベルです。愛媛県の年間自殺者数は平成18年の440人から減少を続けているものの、それでも昨年は268人と多く、何としてもゼロに向けて対策を急がなければなりません。
そうした現実を受け止めた上で、県としてどう取り組むのか。また先月、国から自殺対策の指針が出されたところだが、「誰も自殺に追い込まれることのない社会」の実現に向けてどのように取り組むのかと質しました。
答弁では、ゲートキーパーの人材育成、相談支援体制の充実に加え、国のビッグデータ活用による市町の特性を踏まえた対策・計画の策定支援に努めたいとのことでありました。しっかりと注視してまいります。
4つ目は、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターについてです。
女性に対する暴力は重大な人権侵害であり、身体のみならず精神的にも長期にわたる傷跡を残す重大な犯罪です。
しかし、内閣府の平成26年度調査によりますと、被害を受けた女性の約7割が“どこにも相談しなかった”と回答しているのです。
だからこそ、1ヶ所で安心して相談できる場所と支援体制の早期整備が必要と訴えたのです。
おかげさまで、平成30年度を目途に開設予定で準備を進めるとの答弁を頂きました。又、県警からは、センター開設による犯罪の未然防止や抑制効果について期待が述べられました。スムーズな開設の運びとなるよう後押しをしてまいります。
5つめは、日欧EPAが県に与えるメリットとデメリット、その対策についてです。
タオルや日本酒などブランド産品の販路拡大がメリットである一方、本県主力の酪農や養豚業、林業にとっては厳しい逆風との認識で、デメリットへの対策として国の支援策の導入、農林水産業の体質強化、競争力向上の支援等に積極的に取り組むとの答弁でした。
6つめは、労働力の確保についてです。
高齢者と女性がカギという私の主張に対し、前向きな答弁を頂きましたが、今後は数字やデータなど定量的な角度での議論の必要性を痛感しました。続きは委員会で掘り下げたいと思います。
以上が概要ですが、本会議で行われる各議員の質問戦は、聞いていて示唆に富むものが多く、率直に申しまして勉強になります。
特に先週、私が一番触発を受けたのは自民党・帽子議員が取り上げた学生の県内企業への就職促進に関する質問で、「逆求人型の就職活動」です。時代の変わりように驚きを隠せませんでした。
私自身も経験したこれまでの就職活動は、学生が希望する企業などにアプローチをし、テストや面接を経て内定、就職するというもので、あくまでも学生が企業を選ぶというものでありました。
その反対が「逆求人型」。企業の方から学生へアプローチする就活サイトの利用が今、急増しているのだそうです。
特に人気が高い「JOBRASS」、「OfferBox」という2つのサイトを実際、私も確認してみました。
いずれもこれまでの履歴書のような文章だけでなく、学生本人が写真や動画やスライドを自由に使って、自身の成果やアピールポイントを表現する形でサイトに登録。すると後日、学生本人に興味を持った企業から“当社で働きませんか?”というオファーが届くしくみです。
学生からしますと、オファーを受けると率直に嬉しいと感じたり、選ばれることで自信にも繋がるのではないでしょうか。又、もともと関心がなかった業界であっても調べていく内に非常に魅力的に感じたり、興味が湧いたりするケースがあるかもしれません。
そういう意味では、学生の視野と可能性を広げる素晴らしいしくみと感心しましたし、利用者が急増というのがわかる気がしました。
と同時に地元議員としては、それでなくとも都市部への若者の流出が止まらない本県として、このままだと逆風が暴風になりかねないような強い危機感も覚えました。
私が今回の代表質問で取り上げた労働力確保の問題意識は、実はこの危機意識に起因するのですが、県にはぜひ「逆求人型就活」のようなイノベーター視点と感性を、もっともっと磨いていってほしいと思います。
今週は前半が一般質問、後半は常任委員会となります。熱く論戦に加わってまいりますので今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 21:00