「皆様、おはようございます。公明党・愛媛県議会議員の木村ほまれでございます。
先週は議会日程が目白押しの1週間でありましたが、私は自身の研鑽という意味で、自分が所属しない委員会についてもできるだけ傍聴するようにしております。
今回傍聴した主なものを挙げますと「議員定数等調査特別委員会」。こちらでは、次回2019年の県議選における定数をどうするかについて議論が行われました。
又、「エネルギー危機管理対策特別委員会」では県における建築物の耐震化の取組みについて、「地方創生産業基盤強化特別委員会」では県の移住定住促進の取組みについて、それぞれ議論が行われました。
一方、私が所属する「少子高齢化・人口問題調査特別委員会」では高齢者保健福祉と介護保険事業支援の取組み状況について、「経済企業委員会」では愛媛版DMOによる観光振興について審査が行われ、私も種々意見を述べさせて頂きました。
できれば今申し上げた会合のポイントだけでもお伝えいたしたいのでありますが、あまりにものボリュームになりますので、本日は私の中で先週一番インパクトが大きかった「高校出前授業」についてご報告したいと思います。
先週11日、NPO法人ネクストコネクション・越智理事長のコーディネートで出前授業が行われましたのは「聖カタリナ学園高校」。私を含め4人の県議が、看護科2年生64名の授業に出席させて頂きました。
ご案内の通り、昨年18歳選挙権が導入され、高校生が主権者として政治に参加できる時代となりました。
しかし、当の高校生からしますと“どのように政治と向き合えばいいのかわからない”というのが、私のよくお聞きする声であり、実際のところではないかと思います。
そんな疑問や不安を解消し、政治をより身近に、自分ごととして感じてもらうべく行われたのが、今回の出前授業で、県内では初めての取組みとなりました。
始めに越智理事長から、“県議についてどう思うか?という事前アンケートで一番多かったのは「よくわからない」という回答であったが、今日の授業で何か1つでもヒントを掴んでほしいし、主権者としての権利を今後しっかり活かしていって欲しい”との問題提起が行われました。
そして各議員、自己紹介の後、“議員として具体的にどんな仕事をしているのか?”、“地方議員と国会議員の違いは何か?”といった形で、4人の県議からプレゼンを実施。
続いて生徒同士、又、生徒と議員の間で「全ての道路に自転車道を整備する」をテーマにディベートが行われました。
ルールは「自分が県議だったらこのことに賛成か反対か、その理由は何かを述べる」というもので、賛否それぞれに聞き応えがある意見が続出し、議論は白熱。途中私も、生徒からの反論に思わずタジタジとなる場面もありました。
最後に、最も時間が割かれたのが、生徒から議員への質問タイムでありました。
「県議の仕事がよくわからない」という生徒たちの本音が飛び交い、時間切れになるくらい多くの質問を頂きました。
“議員になろうと思った理由は何ですか?”
“愛媛のために行っていることは何ですか?”
“選挙のとき、候補者を選ぶポイントは何ですか?”
“休みの日は何をしてますか?”
“18歳選挙権についてどう思いますか?”
“昔と今の夢は何ですか?”
“収入はどのくらいですか?”などなど。
時間の関係でお答えできなかったものもありますが、明らかに興味が増した生徒たちの表情、メモの書き取りの多さなどから私は、この質問タイムが生徒たちにとって一番印象に残ったのではないかと感じました。
同時にそれは、1つ1つの質問に対して4人の県議それぞれが、自身の本音を赤裸々に語ったからだと思います。
今回の「高校出前授業」は、私自身にとりましても本当に貴重な経験となりました。
私は、18歳選挙権導入の真の目的は、制度の変更を機に政治それ自体が変わること、と考えます。
政治の側から若者に飛び込み、働きかけていく。その結果、若者の政治への関心と参画が高まっていく。そこが一番重要なポイントであるはずです。
そのためには、政治を自分ごととする「主権者教育」が今後とりわけ重要になることを、身を持って痛感させられました。
実際、学校側は、政治の中立性という点でもどうしても無難になりがちで、正直なところ困惑もあるでしょう。
だからこそ、そうしたスタンスをわきまえた、公選法も十分踏まえた現職議員やNPO、啓発団体を、もっと積極的に活用すべきと思います。
実際、20代・30代の若者が主催するNPOの授業、主権者教育が多くの高校生の支持を集め、昨年から全国的な広がりを見せているといわれますが、今回直接、生徒たちと触れ合う中でその理由がわかったような気がいたしました。こうした“活きた授業”が全県的に広がることを期待したいと思いますし、私もしっかりと後押しをしてまいりたいと思います。
最後になりますが、いわゆる地方消滅、全国の自治体の約半数が消滅するといわれる2040年問題があります。これは、今の高校生たちが社会の中核を担う40歳になる頃のお話です。
確かに人口減少それ自体は避けられないかもしれませんが、地方が消滅するとなると話は違います。そうさせないためにこそ、政治があるからです。
2040年はもちろんその先の将来にわたって、愛媛が持続可能な私たちのふるさとであり続けるために、今打つべき手は何か、蒔くべき種は何か、しっかりと考えながら、
そして何より若者の皆様の声を真摯に受け止めながら、未来に対する責任を誠実に果たしてまいりたいと思います。今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 23:30