午前中、
日本人街をはじめサンフランシスコ市内を、視察。
同市観光の目玉でもある世界最古のケーブルカーは、
どこか坊っちゃん列車にも似て、
早朝にも関わらず長蛇の列は切れるどころか増え続け、
その人気の高さが十分にうかがいしれたし、
乗車料金は1人5ドルだから、この街の観光収入としては
おそらくかなりの比重を占めているに違いないだろうし、
その後に移動したフィッシャーマンズワーフにしても、
小高いツインピークスにしても、
(坂の街、サンフランシスコ)
あるいは昨日のゴールデンゲートブリッジにしても、
どこも観光客にあふれていたのは決して偶然ではなく、
歴史的にも同市の観光政策が、その経営戦略の根幹に、
しっかりと組み込まれている証左に他ならない、と感じた。
夕方、市内のレストランにて、
今回の公的・民間訪問団合同での解団式が開催された。
6日間を振り返りながら、やはり長いようで短く感じられたが、
言い当てるとするなら、濃い、というのが、私の心象である。
日本もこの先、
一定のコスモポリタン化が進むことを想定した上での
国の理念および制度設計が求められるであろうし、
世界経済におけるプレゼンスを考えると、
経済成長戦略はどのようなポジションをめざすものか、
その人材育成にどう取り組むのかが問われる、だろう。
あるいは、わが愛媛においても、
アメリカの州政府のような独自のダイナミズムの発揮や、
サステイナブルな地域経営戦略の実効性が、
好むと好まざるとに関わらず内外の競争を伴って、
シビアに要請される時代に入った、と思えてならない。
そう肌で実感させられた私にとってこの6日間は、
非常に色濃く、有難く、貴重な機会であった。
その後、日本と愛媛の将来について、しんしんと、
夜もすがら熱く語り続けたこの日ばかりはおそらく、
訪問団各位もそれぞれ感慨一入であったに違いない。
帰国するまで気は抜けないが、解団式にあたり、
訪問団員各位に心より感謝を申し上げたい、と思う。
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 15:37